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kai NOVEL集
日時: 2004/06/20 01:48
名前: kai@スレ立て代行・ゴズィラ
参照: http://www.musou.up-jp.com/

勝手ながらでありますが、本人に代わって
kaiさん専用のスレを立てさせて頂きます^^

という訳で、kaiさ〜ん! また新しく小説出来たら
このスレッドに投稿しておいてくださいなぁ
メンテ
Page: [1]

短編! 血に餓えた堕天使。 ( No.1 )
日時: 2004/06/22 15:55
名前: kai

とある軍の人里はなられた軍の研究所で、
今、まさに兵器実験の最終段階が、
行われようとしていた。
「パレス正常。」
「身体機能異常なし。」
「脈拍。呼吸ともに正常。」
大型コンピュータの前に座り、
白衣を着た研究員達は、
画面に映るデータを読んでいた。
大型コンピュータの先には、
特殊な素材で、できた大きなガラス窓があった。
そのサラに奥に、大型の試験管のような形をした、
人口育成機が二つ並んであり、中には双子と思われる、
12歳位の男の子が、
それぞれの育成機の中にいた。
育成機の中は専用の液体が入っており、
男の子達には、
呼吸をできるように管が繋がれていた。
「よし。これより最終実験を開始する。総員放射線
対策スーツを着用し、持ち場につけ。」
研究所の局長と思われる40歳くらいの男が、
放送でそう言い渡すと、皆近くにある黄色い対放射線用スーツ
を着込んだ。
「R1に放射機をセットし、R2の育成機に保護シールドを、
準備できたか?」
ガラスの向こうで行われている作業を見ながら、
男は準備が整うのを待った。
「準備完了しました。」
ガラスの向こうからの無線連絡を受け、
「実験開始。」
男は合図をだした。
R1と呼ばれた男の子にセットされた、
放射機から大量のガンマ線が打ち出された。
この時、不運なことに、DNA配列に、
ガンマ線があたり、
おきてはいけないDNA配列が成功してしまった。
しかし、そのことは本人にもわからなかった。
「パレス正常。」
「身体機能に異変は見られません。」
「脈拍。呼吸が低下しています。」
画面を見ていた研究員はデータを淡々と告げた。
「失敗か・・・・。射出停止。呼吸機器を停止しろ。」
男は、ガンマ線を受けグッタリとしているR1をみて、
生命機器の停止を言い渡した。
「呼吸機器停止確認。」
「パレスに異常発生!?こ、これは!」
画面を見ていた研究員の一人が、
突如声を上げた。
「どうした?」
男が聞くと、
「パレス大幅に拡大。測定しきれません。」
研究員が言い終わると同時に、
ガラスの向こうでR1の入っていた育成機が爆発した。
爆発の衝撃で、中に入っていた液体とガラスが飛び散った。
中にいた研究員の何人かが、飛び散ったガラス受け負傷し、
流血しながらうめき声を上げている。
「何がおきた?直ちに中の調査と医療班をまわせ!」
男は、研究員に指示をし、また中の様子を見たときだった。
「うわぁぁぁぁぁ!」
無線機から、研究員の悲鳴と思われる声の後、
グシャ。バキボキ。
と何が砕ける音が聞こえてきた。
ガラスの向こうを見ると、爆発の中心の煙が晴れはじめ、
中からR1が研究員の頭を片手で抑えて持ち上げて、
笑っている光景が見えた。研究員の頭は不自然に小さく、
周りには血が飛び散っていた。
「な、なんて事を、R2を絶対に出すな。あれを殺れては、
ならない」
そう男が支持を出している間にも次々と研究員は殺されていった。
「うわぁぁぁぁ。た、助けてく・・・」
「オマエ、ウルサイ。キエロ!」
ビチャ。
液体が飛び散る音がした時には、
もう研究員の頭は胴体と繋がっていなかった。
「こ、この野郎!これでもくらえ!」
あとから救援に来た研究員達は銃を構えて、
いっせいにR1に向かって発砲した。
ドドドドド、ドンドン。
と銃声とスタングレネードの煙で、
R1の姿は見えなくなった。
「や、やったか?」
研究員の一人がそうつぶやいた。
少し安心したようだが、まだ銃は向けたままであった。
煙が晴れ、中にいた者を見て、研究員たちは絶望した。
肩甲骨から両方に黒と白の羽が生え、
それが全身を包むようにして銃弾から身を守っていたのだ。
「ソノテイドカ?モロイナ。コンドハ、コチラノバンダ。」
R1は銃を持った研究職員に、羽を使い文字通り飛び込み、
10人いた研究員を、一瞬にして肉片の塊に変えてしまった。
その後、「アハハハハハ。モロイ。モロスギルゾ。
ツマラナイ。モットカリニイコウ。」
R1は壁を突き破り、
空へ飛んで行ってしまった。
その日の二日後、近くの町が地図から消えた。
R1を見た者の中で、生き残った者は、
彼をこう呼んだ。
『血まみれの黒き天使。』と。
月日はそれから2年が過ぎた。
R1の暴走により、この2年で相当の街が消えた。
それでもまだ無事な街があった。
その町で、今ちょうど軍の卒業式が行われていた。
「いいか!お前たちはエリートだ。自信を持て!」
『YES、サー』
「よし。諸君合格おめでとう。」
『わぁ〜』
挨拶が終わり全員が帽子を投げて、歓声をあげた。
「リック。ちょっときてくれるか?」
「YES、サー」
リックといわれた青年は、あの事件の時のR2である。
彼はあの後、軍に入隊していた。
「お前に早速任務だ。」
「YES、サー」
リックは、直立不動で答えた。
「まぁ〜そう構えなくてもよい。」
「はっ!」
今度は休めの体制をとった。
「お前への任務は、ブラッディダークエンジェル(B・D・A)
の抜刀だ。お前にとっては、兄を打つことになるができるな?」
「YES、サー。その任務はいつからですか?」
リックは答えたあとで、任務に関して詳しく説明を聞いた。
作戦は簡単であった。
まず、リックが次のターゲットと思われるこの町で、
B・D・Aがくるのを待ち、来たところを襲撃すると、
いうものだった。
もともとリックは、あの事件以来対B・D・A兵士として、
育成されてきた。それなので今回は、彼一人の単独任務である。
「大丈夫。俺にできる。俺にだって羽はあるんだ。」
そう、自分言い聞かせるように独り言をもらし、
羽を触った。
リックも、あのあと2度のDNA組み換えを受け、
美しいほどに毛並みのいい黒き羽を生やしたのである。
しかも、これは事故でできたわけでないため、
自由に必要なときだけ発動させれるのだ。
羽の邪魔にならないように、装備を装着し、
作戦開始時刻を待った。
開始時刻は夜12時を回ったころに訪れた。
「来たな!今日こそ覚悟してもらうぞ。」
B・D・Aの姿を確認すると同時に羽を羽ばたかせ、
リックは空中に舞った。
「R2カ・・・・フハハハハ。オモシロイ。
コンヤハタノシイヨルニナリソウダ?」
B・D・Aもリックに気が付き、光速で急降下しながら近づいてきた。
リックは、周りに被害の出ないように、フィールドを張った。
飛びながら、あらかじめ決められた場所に次々と設置をし、
B・D・Aと自分をフィールドの中に閉じ込めた。
「ムダナコトヲ、ショセンオマエハコノテイドカ?」
B・D・Aは、鋭く伸びた爪で、リックの肩に切りつけた。
「くっ!」
リックは、痛みに耐えながら、すかさず愛用の武器であるアーミーナイフを、
とりだした。
つけた装備の中で唯一の武器として使えるのはこの装備だけである。
他はフィールド設置に使う物だったので、
用の無くなった装備用のプロテクトアーマーを捨てた。
「これからだ!くらえ!」
リックはB・D・Aの後ろに彼以上の速さで回り込むと、
羽と羽との間にナイフを付き立てた。
「グァ。アブナカッタ。アヤウクオチルトコロダッタ。」
B・D・Aは急上昇し、何とか皮膚が、
えぐりとられる程度で逃げ切った。
「ちっ!浅かった。」
リックは、再び背中を狙い回り込もうとした。
しかし、B・D・Aは場所を変えたいらしく、
光速移動で、引き離そうとした。
「くっ!なんて速さだ。」
リックも追いかけたが、視界から姿を失わないようにするのがやっとだった。
B・D・Aは海の上につく、
「ココナライイダロ。タノシマセテクレヨR2。」
そう言ってリックが追いつくのを待ってから、
リックを中心に回りを光速で飛び回った。
「くそ。残像が残るだけで本体に追いつけない。ぐぁ。」
中真でB・D・Aお動きを追っていたリックは後ろから切り付けられた。
すぐに後ろを見るがやはり残像が残るだけだった。
そのとき、またもや後ろから、切り付けられた。
「くっ!このままだと息が持たない。
とりあえず、この中から抜け出さないと」
回りで光速回転されているため空気が無くなり、
真空状態に近くなっていたのだ。
リックは一点に集中しナイフを突き出した。
光速移動していたB・D・Aは回避をするために、
軌道を少しずらした。そのことにより、
空気の渦に突破口ができ、リックはそこから外へ出て体制を立て直した。
「ソノズノウ。アノ、クサッタグンノタエニツカウナド
モッタイナイ。ドウダワタシトクマヌカ?R2ヨ。」
動きを止め、B・D・Aは交渉を持ちかけた。
「悪いが、俺にはそんな気ないんでね。
それに、俺の名はR2じゃない。リックだ!」
交渉のために動きを止めたB・D・Aに対して、
拒否を示しながら、右腕を切り払った。
「ギャァァァァァァ。ヨ、ヨクモ。
ワガ、ニクタイヲセツダンシタナ!ソノコウイ、
シヲモッテツグナッテモラウゾ。」
B・D・Aはまた光速移動をしながらランダムに攻撃を仕掛けてきた。
「無駄に大振りしても体力を消費するだけでだめだ。
やつを止めれれば。ぐぁ!」
アーミーナイフを振り回していたリックもさすがに疲れが出てきた。
動きが乱れ、簡単に背中に攻撃を食らってしまった。
「こうなったら、あれしかない。」
「フハハハハ。ソノカラダデナニヲ、スルツモリダ?」
リックは動かずただ攻撃の中心でじっとしていた。
「ソンナニシニタイノナラ、ノゾミドウリニシテヤロウ!」
「来た!」
後ろからのB・D・Aの攻撃をリックは振り向き、
ナイフで、腕の来る軌道を少しずらした。
グシャ。ズブズブ。
「捕まえたぜ。覚悟しな!
この近さなら羽で防ごうにも無理だろうしな。」
「キサマ!マサカ。ワザト・・・」
リックがとった方法は簡単だった。
相手を止めるために、心臓を狙ってきていた攻撃の軌道をずらし、
胃のあたりに突き刺させ、左手でその上をしっかり押さえ、
相手に接近するというものだった。
「あんたは、沢山の無関係な人を
殺しすぎた。あの世で反省しな!」
そういうと、リックはためらうことなく首にナイフを突き立てた。
その後、そのナイフを力の限り思いっきり下に切り落とした。
B・D・Aは声も無く、絶命し、下の海に落ちて行った。
「任務・・・・完・・・了。犯・・・人絶・・・命・・・
こ・・ちら・・・のひ・・がいは、まぁ〜・・・もう・・・
いいか。どうせ・・・助から・・・
ない・・だろう・・か・・ら。」
そこまで言うと、目を閉じて垂直にリックは海へと落ちて行った。
その後、朝になり、軍が現場の海域を調べたが、
二人の亡骸は見つからなかった。
数日後、今回の2年に及ぶ事件の原因を、
当時の研究員が内部告発し、職員、軍の幹部あわせ50人ほどが
捕まって幕を下ろした。
月日はそれから10年経った。
事件を口にするものはいなかった。しかし、
とある病院で、当時の研究員の一人が、
双子の男の子を産んだ。
その子達には翼のあとがあったという。
その後、その研究員と子供たちはどうなったかは誰もしらない。
メンテ
Re: kai NOVEL集 ( No.2 )
日時: 2004/07/18 22:31
名前: kai
参照: http://www.h7.dion.ne.jp/~kairoom/

返事送れてすみません。
レス立ていただきありがとうございます。
今後もよろしくお願いします。
メンテ
掃除屋 〜始まりの物語〜 ( No.3 )
日時: 2004/07/27 13:07
名前: ゴズィラ@kai新作投下代理人

   掃除屋

〜始まりの物語〜



時は近未来。

政治の悪化や宗教同士の戦争などで世界は堕落を始めた。

人々の半数は飢えに苦しみ、

子供たちは身を売って生活を保つことが、

当たり前になり始めた。

それにより治安の悪化は進み、

ついには、警察や軍などで抑えきれないような凶悪者たちが、

世界を我が物にするために動き始めた。

それを見かねた政府は、

凶悪者たちを専門とする掃除屋を結束した。

一時的に凶悪者たちの数は減り、

治安も回復してきた。

しかし、金の無い政府は、掃除屋をうそではめて裏切り始めた。

掃除屋たちは殺し屋や殺人鬼として、

汚い手口で捕まえ、

次々と死刑にされた。

そこに、戦争で武器を売り、

大手企業までなった“ワークスウエポン”は、

政府と裏で取引をし、死刑決定の掃除屋たちを雇った。

雇われた掃除屋たちはまず裏切った政府に復讐した。

そして、政府の居なくなった今“ワークスウエポン”は、

世界の黒幕として頂点にたった。

治安はますます悪化し、

ついに警察や軍は、単独でフリーの掃除屋を雇うようになった。

そして・・・・・・。

時刻は深夜0時。

普段なら人々は寝静まり、

町に居るのは売春婦たちくらいである。

しかし、その静寂は突如爆発音とともに消えた。

爆発音の後に、全方向壁に囲まれた屋敷内から、

紅蓮の炎と灰色の煙が上がった。

「侵入者だ!各自持ち場を離れるな!」

「手の空いている者は消火をいそげ!」

「絶対に逃がすなよ!」

すぐさまマシンガンを手にした屋敷のガードマンたちは、

そんなことを叫びながら庭に出てきた。

「はははは!軽い爆発でこれだもんな?笑えるぜ!」

爆発のあった屋敷から数十メートル離れた高台から、

双眼鏡を片手に屋敷の様子を見て笑う青年が居た。

彼は黒いジーパンに、黒いTシャツ、その上に、

これまた黒いロングコートを羽織った。

髪は短めで金色で、右手には、

グリップ部分に魔方陣が書かれた少し大きめのリボルバーがあった。

「さて、お仕事と行きますかな。」

青年はニヤリと笑った。

その口元には犬歯が目立って見えていた。

青年は屋敷に向かって屋根伝いに走りだした。

その走り方はまさに獣のごとく、

腰を低くし、両腕には力をいれずに、前傾姿勢で、

ただ目的地を目指して走りぬけた。

屋敷近くなると、彼は屋根を勢い良く蹴り、飛んだ。

壁を越えて慎重にばれないよう気を配りながら進入した。

屋敷の中をあわただしく走るガードマンを横目に、

人とは思えに速さで屋敷の開いている窓から中に入った。

「確か、ターゲットの居る場所は、

2階の一番奥の部屋だったな。」

青年は屋敷の構造を、

もう一度頭に描き、

目的の場所を再確認した。

「いたぞ!侵入者だ!」

ガードマンの1人が青年を発見し、

廊下の角から仲間に叫びつつ、

懐から銃を取り出した。

「ちっ!ちとやりすぎたか。」

青年は軽く、舌を打ちながら呟いた。

そして、腰を低くしたままガードマンと反対側に走りだした。

「逃がすか。」

ガードマンは青年に向かい走りながら発砲した。

弾は青年の頬をかすって飛んでいたった。

廊下の突き当たりについた青年は、

横にあった地下に繋がる道に飛びこんだ。

『ターゲットからは遠くなるが、

体勢立て直すには仕方ないか。』

青年は心の中で呟いた。

「待ちやがれ!」

まだ廊下を走っていたガードマンも、

その道に飛び込もうとした。

そのときである、

「よせ!馬鹿野郎死にてぇ〜のか?」

後から来た仲間に声を掛けられてた。

後から来たガードマンは飛び込もうとしたガードマンに対し、

「例の部屋に行く気か?

どうせ侵入者も生きては出てこねぇ〜よ。」

「そうだな。危うく俺まで死ぬとこだった。」

会話のあと2人のガードマンは地下への入り口を閉め、

来た廊下を帰って行った。

「おかしいな。いつまで経っても来る気配がない。

それに一体此処はなんだ?何かありそうだな。」

地下に飛び込んだ青年は、

最初入り口近くの待ち伏せしていたが、

ガードマンが追って来ないのを不思議に思い、

地下室の奥を調べる事にした。

地下室には何やら怪しげな縦長の円柱型の水槽が、

色の付いた液体が入って左右に並べられていた。

天井は高いのか周りが暗いため見えない。

その水槽の先にいくと青年はふと光のあるところを見つけた。

その扉の横に立つと、

まず銃の弾の確認をした。

「弾丸は、普通のメタルジャケットか。」

確認を終えて、再び右手に構えてから、

勢いよく扉を開けた。

中は天井から札のような物をが紐で吊るされ、

部屋の床には、

大きな魔方陣があった。

そして、赤く光る魔方陣の中央には、

両手、両足を鎖で縛られた少女がいた。

その少女が俯いた頭を上げてこちらを見てきた。

目は紅く、口元には微笑があった。

「あなたが、私の契約者(テイマー)となる人?」

少女は青年を真っ直ぐ見て、問い掛けてきた。

青年は意味がよく理解できなかった。

「ちがうの?・・・・・じゃ〜逃げて。」

少女が言い終わった次の瞬間、

青年を8本の鎖が襲った。

青年は咄嗟に横に飛んで回避した。

見ると鎖の先には大きな鎌のようなものがついていた。

先程まで青年が立っていた場所に2本の鎖が、

地面を抉って突き刺さっていた。

青年は少女を中心に右回りに走り出した。

残りの鎖も次々に青年に遅いかかったが、

すべて紙一重で回避した。

『ターゲットを掃除に来ただけなんだが、

まずいことになったな。』

青年は回避つつ内心で呟いた。

「とりあえず逃げてるだけじゃらちが明かない!これでも喰らえ!」

青年は襲って来る鎖の一つにメタルジャケットの弾を叩き込んだ。

しかし、弾は鎖に当たる前に、

まるで見えない壁にでもはばかれたかの様に地面に落ちた。

「ちっ!魔力まで有りやがる。これは普通の鎖じゃないな。」

青年は呟き、

「少女を狙うのは気が引けるが!」

残りのメタルジャケットをすべて中央の少女に向けて打った。

弾は少女を包んでいる魔方陣に張られてると思われる壁にぶつかった。

またもや弾は地面に落ちたが、中の少女は苦しそうに、

「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

と叫び声を上げた。

その声に気をとられたその一瞬に青年は鎖に吹き飛ばされた。

「ぐっ!いったいどうなってるんだ?」

青年は立ち上がりながら愚痴った。

「ふはははは。どうだスイーパーよ。

我が屋敷最強の兵器である

鋼の鎖龍“アイアンドラゴン”は、

くたばるがいい。」

突如上から男の声が聞こえた。

青年が見ると、ターゲットである人物がいた。

「はン!ターゲットから出向いてくれるとはな。」

青年は、再び銃に弾を込めて走り出した。

アイアンドラゴンは、青年が何を狙っているかを察知して動いた。

「遅いんだよ!これでもくらえ!」

青年は、ターゲットのいる特殊ガラスに向けて発砲した。

しかし、アイアンドラゴンの魔力によりはばかれた。

「ふはははは。そのようなものきかぬわ!

せいぜいあがくがいい。そして禁断の魔力の恐ろしさを思いしれ!」

そう告げたターゲットは立ち去った。

「くそ!だめか。ん?待てよ。

禁断の魔力だと?そういうことか!」

青年は何かに気がつき、また走り出そうとした。

しかし、アイアンドラゴンによって横から吹き飛ばされた。

とっさに左手でガードしたが、

抑えきれるものでもなく、壁に叩きつけられ、

ガードに使った左腕から強烈な痛みがきた。

『これは折れたな。』

青年は冷静に判断し、銃のシリンダーを開け、

中にあったメタルジャケットの弾を全て捨てた。

そして、銃を口にくわえながら再び走り出した。

どうやらアイアンドラゴンは、

中央の魔方陣に近づけられないようで、多少遅れて攻めて来る。

青年は使える右腕で、腰の後ろにある弾薬ケースから一つの弾を選んだ。

メタルジャケットより少し大きめの蒼い弾だった。

すぐさま指で弾を取り出し、口から銃を放し、右手で受け取った。

今度は弾を口にくわえ、シリンダーに入れた。

ガチャ。

シリンダーの閉まる音と共に、

「これで終わりだ。くたばれ!」

青年は止まり、振り向き様に発砲した。

弾はアイアンドラゴンの額部分に辺り、

蒼白い光を発しながらドラゴンを粉砕した。

それを見ていた少女は、

「痛い、助けて!いや〜〜〜〜」

叫びと共に、涙を流して青年を見た。

「今助けてやるよ。」

青年はシリンダーにメタルジャケットの弾を込め、

天井からぶら下がる札を打ち落とした。

最後の札が落ちた所で少女の叫び声は止まり、

魔方陣からの赤い光も消えた。

青年は駆け寄り、少女を縛っていた鎖を打ち抜き、

倒れ掛けてくる少女を抱きかかえた。

少女は意識を失っているが呼吸はしていた。

青年は少女を抱きかかえたまま入ってきた部屋を出た。

その時の青年の口元はいつものように笑ってはいなかった。

目は半分くらいまでしか開いておらず、

殺気に満ちていた。

青年はあることに気がついてしまったのだ。

そして、それを行ったターゲットが許せなくなっていた。

シリンダーの弾を抜き、グリップの魔方陣を発動させた。

魔方陣は強く輝き、青年がそれを前にかざし、

閉じていた扉に向かって撃った。

白い光が出た後、扉は跡形も無く吹き飛んだ。

それを見たガードマンたちは銃を構えた。

しかし、足の震えは止まらない状態だった。

光の中からでてきた青年は、

「うせろ。俺は今機嫌が悪いんだ。

手加減ができない。死にたくないなら・・・・」

ここまで言って一度俯いてから、

「うせろ!」

叫んだ。聞いたガードマンたちは、一斉に武器を捨てて逃げ出した。

折れて使えない左腕の代わりに、

肩で少女を抱いた状態でターゲットのいる部屋を目指した。

ドーン。

鈍い音がして、扉は粉砕した。

「ほ〜。アイアンドラゴンから生きて帰れるとは。」

パチパチ。

と拍手をしながらターゲットは席に足を組んだ状態で話掛けて来た。

「貴様。この子に何をやったか分かってるな?貴様は許さない。」

青年は左肩に乗せた少女を近くのソファーに乗せながら告げた。

「何を?ただ魔力を持つ珍しい生き物だったのでな、

アイアンドラゴンの動力源にさせて貰っただけだよ。

どうせ人間ではないのだ。構わんだろ?」

軽く鼻で笑いながらターゲットは答えて来た。

「この子は確かに人間以外の能力がある。はっきりいえば、

魔物と同等だ。しかし、彼女は天使族に入る清らかな力の持ち主だ。

それを!」

怒りを露わにして、青年はターゲットに発砲した。

しかし、光の弾はターゲットの前で爆発もせずに粉砕した。

「どうやら、魔力をも持っているようだな?

しかし、私も持っているのだよ。

紹介しよう。気高き婦人“マリア”だ。」

ターゲットの横に、ボロボロの羽を生やし、

白いドレスを身に纏った婦人がいた。

しかし、人としての気配は無く、変わりに悪魔のような邪気があった。

「マリアは私の最愛の人形だよ。さぁ〜マリア。

私の命を狙う敵から私を守っておくれ。」

ターゲットの言葉が終わると、

「ギャァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

と叫びを上げたマリアが青年に飛び込んできた。

「人形だと?自分の契約相手だというのにか。」

青年は少し顔を伏せた。

「契約?ふははは。私が行なったつもりはないよ。

彼女が望んだから、下僕としてやったまでよ。」

笑いながらそういうターゲットの言葉を聞き、

マリアは、悲しさと苦痛の混じったような顔で飛び込んできた。

「苦しいだろ?今楽にしてやるよ。」

青年は顔を上げて、マリアに銃を向けた。

その目からは、一粒の涙が頬を伝い、床に落ちると同じくして、

トリガーを青年は引いた。今までよりも優しい光の後、

閃光に包まれたマリアは、安らぎに満ちた笑顔を残して消えた。

それに驚いたのはターゲットだった。

「何故だ?何故消えた?マリアは最強のはずだ!」

ターゲットはうろたえながら立ち上がり叫んだ。

「彼女はお前を心から望んでたんだ。

お前はそれを利用しただけだ。

俺は彼女の悲しみを救っただけだ。

それに、彼女が最強といわれる理由は、

そのテイマーとの思いが力を無限大に上げるからだ。」

青年はターゲットに銃を向けたまま、近づいていった。

ターゲットは後ろに下がろうとして、椅子に躓いた。

「私の何がいけなかったと言うのか?

私は・・・・ちゃんとマリアに答えたぞ!」

ターゲットは転び、腰を抜いた状態で叫んだ。

青年は、

「貴様は、何も彼女の事を判って無かったんだよ。

あの世で彼女とゆっくり話合うんだな。」

青年はトリガーに指をかけた。

「は!き、貴様は掃除屋だろ!殺しは出来ない筈だ!」

ターゲットは叫んできた。

そう、掃除屋人を殺してはいけない決まりだった。

しかし、青年は違った。

「俺は、人以外の能力を持った人は殺して良いんだ。それが契約だからな。」

青年は軽く口元に笑みを作った。

「そうか!貴様は、悪魔の掃除屋の名をもつ“霧島 斬貴”か!

頼む、見逃してくれ。金は幾らでも払う。」

ターゲットは目を見開き頼んできた。

「悪いな。俺はもう霧島の名を捨てたんだよ。

邪神ダークと繋がってからな。

今は、ダークだ。だから交渉は利かないぜ!」

次の瞬間、トリガーを思いっきり引いた。

鈍い肉の砕ける音が響いた。

屋敷の外にでた青年改めダークは、少女が見覚めるのを待っていた。

「眠れるお姫さまかな?」

などと寝顔を見ながらふと言った。

ダークは先程の肉片を鞄にしまって肩に掛けながら、

電話をかけた。

「私だ。任務は成功したようだな。」

「ああ!ちゃんと戦利品も手に入れたぜ!」

ダークはまだ眠る少女を見て言った。

「そうか。とりあえず、ターゲットの残骸はそこにおいておけ、

あとで回収する。」

「金はいつものとうり頼むぜ!あと俺も相棒を持つ。

その分も増しておいてくれ。あとあれももう一丁頼む。」

電話の向こうで「了解」と言う声とともに切れた。

横を見ると先程まで寝ていた少女が起きていた。

「起きたか? どうする? お前はもう自由だが。」

「あなたは? 誰?」

少女は首を傾げながら尋ねてきた。

「ダークだ。君は?」

「私はイブ。あなたと契約を結んでもいい?」

少女は手に書いてある魔方陣を見せた。

「俺はもう結んでしまってるが、一緒に行くか?」

「どこへ?」

と少女は尋ねてきた。

「世界の終わりへ。な!」

ダークはウインクとともに手を差し出した。

「ええ!よろしくね。」

その手を笑顔とともにイブは手に取った。

ここから終わりへの旅が始まった。





FIN







と言う訳で、遅れながらkaiさんの小説をアップします。
誤字脱字等は、修正しといてくれと言われたので、暇が
あったら直しときます。

って、kaiさんやい、小説の内容はどうであれ、一回投稿
してもらって構わないかんね。 もし内容があれならば、
管理側で削除するだけだし…^^

まぁ、これからは気軽に投稿してね。
メンテ
Re: kai NOVEL集 ( No.4 )
日時: 2004/07/24 23:38
名前: kai
参照: http://www.h7.dion.ne.jp/~kairoom/

了解!今度からこっちに直接投稿させてもらうね^^
メンテ
掃除屋 〜迷いへの旅〜 ( No.5 )
日時: 2004/08/13 22:40
名前: kai
参照: http://www.h7.dion.ne.jp/~kairoom/

イブは鳥の泣き声で目が覚めた。
最初に見えるのは見慣れた地下室ではなかった。
代わりに、少し染みのついた天井が見えた。
上半身を起こして、窓の外を見てみると、
小鳥たちが数羽、楽しそうに鳴きながら遊んでいた。
「おはよう。」
イブは微笑してから鳥たちに挨拶をした。
小鳥たちは、
ピピッ。
短く鳴いて飛び立った。
「いっちゃった。ダークは何処行ったんだろう?」
イブは飛び立った小鳥をみてつぶやいた。
その頃ダークは、少し離れた公園にいた。
「これが次のターゲットか。
またワークスウエポン関係か。」
ダークは椅子に座り資料をみて、
横に座るスーツ姿の男に声をかけた。
「そうだ。この間お前が退治した奴は元幹部。
そして今回のターゲットは元戦闘指揮官だ。」
スーツ姿の男はダークの方を見ないで答えた。
「そうか。それより、
用件はこれだけか?俺は貰うものは受け取ったし、
そろそろイブがおきる頃だから行かせて貰うぜ。」
そう言ってダークは立ち上がり、
横に置いていた荷物を持って、
宿のほうに歩いていった。
残ったスーツ姿の男はぽつりと、
「ふっ。悪魔があれに興味を持つとはな。」
呟き、立ち上がってダークとは反対方向に歩いていった。
ダークはドアを開けて、
「起きたか。体調はどうだ?」
上半身を起こして、こちらを見てるイブに声をかけた。
「うん。大丈夫。ダークは何処に行ってたの?」
イブは不安そうに聞いてきた。
「見ての通り買い物だよ。」
手に持っていた荷物を掲げてから、
ダークはテーブルに置いた。
「お腹すいてるだろ?ほら。」
ダークはテーブルに置いた袋から、
りんごを取り出してイブ投げた。
「っと。これは?」
イブはりんごを危なっかしく受け取って聞いた。
「なんだ。イブ、お前りんごも食べたことないのか?
こうやって食べるんだよ。」
とダークは袋から自分の分のりんごを取り出して、
表面を軽く服で吹いてからかぶりついた。
それを見ていたイブも真似して恐る恐るかぶりついた。
「!おいしい。」
イブは2口、3口と食べ始めた。
それを見てダークは微笑み、
「だろ?それとイブに渡すものがあるんだ。」
そう言ってイブに近づき、
「俺は掃除屋だからイブも危なくなるかも知れない。
それに、俺の場合は人以外の力をもった奴を相手に
する事がほとんどだ。だからもしもの時のために
これを渡して置く。」
そういって懐からヘッケラー&コックを取り出した。
グリップにはダークのリボルバーである
コルト357マグナムに付いている魔方陣があった。
「これは?」
イブはヘッケラー&コックを受け取って、
軽くもて遊んでから魔方陣を指指して聞いた。
「それはイブの魔力に反応して、
その反応した力を弾にして特殊能力を撃つための
発動式みたいなものさ。」
ダークは簡単に告げてから再びテーブルの近くに行き、
コーヒーを入れる準備した。
「そっか。じゃ〜これでダークの手伝いが出来るね。」
俯いてヘッケラー&コックを見てから再び顔を上げて
笑顔でイブは答えた。
それに驚いたのはダークだった。
「な!?ちょっとまて。何考えてるんだ?」
危うく落としかけたコーヒーメーカーを再びセットして
イブに聞いた。
「だって、私はダークに助けてもらったもん。
今度は私が・・わっぷ。」
そこでイブの言葉は遮られた。
ダークがイブの頭をなでたからだ。
「ははは!その気持ちだけで十分さ。ほらよ。」
片手でイブの頭を撫でながらコーヒーの入ったカップを渡した。
ぶ〜。っと拗ねていたイブもコーヒー差し出されて
それを飲んだときに落着いた。
「これ良いにおいがするし、おいしい。」
両手でしっかりとカップを抱えてコーヒーを堪能していた。
「ああ!コーヒーと言ってな、特にこの豆はいい奴なんだ。」
ダークはテーブルの上においていた自分のコーヒーを飲みながら
答えた。
イブはよっぽど気に入ったのか、
一口ごとに顔をほころばせていた。
それを見てダークは微笑してから、
「イブ。それを飲んだら買い物行くぞ。」
「うん。」
ダークは宿につけ供えてあったクローゼットからいろいろと
小道具を取り出した。
イブはコーヒーを飲み終えベットからでると、
「これは何?」
とダークが取り出した道具の一つを手に取った。
「ん?ああ。これは偵察道具の一つだよ。
これで相手のデータを調べるんだ。」
そう言ってダークはイブの手の中にあるのと同型の
ノートパソコンを起動して見せた。
すると画面が立ち上がった当初は何の変哲もない
パソコン画面だったのがダークが数回キーを押すと
データベースの画面が出てきた。
「こうやって軍や警察のデータベースから
情報を引き出して相手の対処を考えるんだ。
まぁ〜全部が全部あたりとは限らないがな。」
ダークはそういうとノートパソコンを閉じて、
鞄の中に入れた。
それを見ていたイブも真似をして開こうとしたが、
「ダーク。これ開かない。壊れてるの?」
いくらデータベースの機動スイッチを押しても
普通のパソコン画面鹿でなかった。
「ははは。それはイブ用に新しくしたものだから
これからイブが自分の使いやすいようにしていくんだよ。」
ダークはそういうと鞄の中身をチェックしてから、
「さぁ。ふてくされてないで行くぞ。」
声をかけてドアをでた。
ぶ〜。っと頬は膨らましていたイブもパソコンを閉じて
「まって!今いく。」
それをわきに抱えてダークを追ってドアをでた。
2人は町を歩いていた。
「人が多いから離れるなよ。」
ダークは隣を歩くイブに気を使いながらいった。
「うん。ところでどこへ行くの?偵察?」
イブは周りには目もくれずダークを見ていった。
「いやまずは洋服屋だ。」
ダークは先ほどのデータベースを立ち上げて
お目当ての服屋までの地図を出した。
「服?変装するの?」
イブは不思議そうに聞き返した。
「いや。その服だと何かと目立つしな。
それに俺はイブにもできる限りの普通の生活を楽しませ
上げたいと思ってるからな。」
そう笑みを浮かべながらダークは服屋までの道を急いだ。
「いらっしゃいませ。」
店員の挨拶をよそにダークは服屋につくと
まずは動きやすい戦闘服の女性用を一着選んだ。
「これでサイズ合うか?」
服をイブに渡し、ダークは聞いてみた。
「うん。多分。私これ以外着たことないからわからないけど。」
イブはあいまいに答えたので、ダークは服を試着させた。
「どうかな?」
試着をして中からでてきたイブは少し不安そうに聞いてみた。
「うん。いいんじゃないか?きついとかはあるか?」
「ない。」
顎に手を当ててダークが聞いた事に簡単にイブは答えた。
その後、服屋の仕立てで普段着等を購入後、
今度は鞄屋を2人は訪れた。
「好きなの選んでいいぞ。なるべく使いやすいのを選ぶのがコツだ。」
「うん。」
鞄屋に入ってすぐダークはイブを好きに選ばせるようにした。
その間に今回のターゲットの情報を近くの椅子に座り集めはじめた。
「なるほど。ターゲットが功績を上げ始めたのはエジプトに
遠征に行ってからか。そうなるとターゲットの戦略だけで無く、
魔力の方も対策を考えないといけないな。」
ある程度のデータを抜き出して対応策を考えてからダークは
ノートパソコンを閉じた。
「イブ。自分にあった鞄は見つかったか?」
鞄の前で品定めをしているイブのダークは声をかけた。
「う〜ん?もう少しかかる。」
どうやらイブは片方の肩で背負うタイプの鞄か、
両肩で背負うタイプの鞄か、で迷っているようだ。
ダークが近づくとイブは先程自分用にしてもらった
ノートパソコンを開いてデータをいれ始めた。
ダークはそのようすをしばらく見ていると、
データの出した答えをもとにイブは、両肩で背負うタイプの
鞄を選んだ。
「それでいいのか?」
ダークが聞いてみるとイブは鞄を背負ってみてから、
「大丈夫。これならいろいろ入るし、動きやすい。」
そう言ってレジに向かった。
「そうか。」
ダークも後からついていき支払いを済ませた。
2人は店から出ると近くの喫茶店でお昼を取ることにした。
イブは先程かった鞄に服とノートパソコンを入れて
それを自分の席の隣に置くとメニューをみてダークと同じ
サンドイッチとコーヒーを選んだ。
「これからどうするの?」
イブは運ばれてきたサンドイッチを頬張りながら聞いた。
「とりあえず下見だ。多分今度のターゲットは
屋敷には住んでることはないな。」
ダークもサンドイッチを食べ終え、コーヒーを飲みながら答えた。
「何でそういえるの?」
イブもサンドイッチを食べ終え聞くと、コーヒーカップを両手で
しっかり抑えてコーヒーを飲み始めた。
「元戦闘指揮間で、しかも魔力使いだ。
魔力は本来、契約者を選ぶ。今回はエジプトで魔力を手に入れた
とみておかしくない。そうなると、魔力の使い手も相当の実力者
と成るはずだ。ならば屋敷にいるより自分のかくれがで対策を
とるだろうと思ったわけだ。」
言い終えるとダークはコーヒーを飲み干した。
「なるほどね。」
イブも言い終え飲み干そうとしたが、
熱かったのか顔を軽くしかめてから断念した。
二人は喫茶店を出ると、初めに銃器専門店を訪れた。
「よ!また世話になるぜ。」
ダークは、入るなり店の主人にそう告げた。
「何だまた厄介な仕事か?今度は何が欲しいんだ?」
店の主人もいつものことに用に笑いながら聞いてきた。
「ああ。武器と情報を少々な。あ!そうそうこの間の
あの弾よかったぜ。また頼む今度は火炎系で。」
ダークは主人のいるガラスケースの前まで行くとその上に左腕を乗せ、
その腕に体重をかけるようにしてもたれかかった。
「そうか。まぁ〜あんな弾を使えるのはお前くらいだろうがな。」
と笑いながら持たれかけてたダークの左腕を叩いた。
「痛。」
とダークはガラスケースから左腕を離し、軽くさすりながら言った。
「ん?そんなに強くは叩いてないが。
どうした?仕事でミスでも
したか?お前にしては珍しいな。」
言い方は荒いが、心配しているようで店の主人が聞いてきた。
「ああ。ちょっとな。それよりあの弾の火炎系とサブマシンガンの
ウージーを2丁にM645を4丁、ショットガンのスパス12とあとは
ここに書いてある通りに頼む。」
とメモをダークは渡しながら言った。
「あいかわらずこのタイプか。
なるほどこれなら間単に用意できるが、
情報の方は何が知りたいんだ?」
店の主人はメモに一通り目を通してから聞いてきた。
「ああ。この辺で元戦闘指揮官が陣を張りそうな場所はあるか?」
「そうだな。この辺りだと少し町を東に行った森林だろうな。
元戦闘指揮官ならサバイバル戦は得意だろうしな。」
と店の主人は頼まれた道具を取り出しながら答えた。
「そうか。ところで火炎系の弾ってできてるのか?」
ダークはふと疑問に思い聞いた。
「ああ。多分お前のことだ。
氷のあとは火と来ると思ってな。
もう作ってあるんだ。今は雷と水の開発中だ。」
店の主人は笑いながらこの間の蒼い弾と同じくらいの大きさの紅い弾を
取り出して言ってきた。
「ははは。先読みされてるとはな。この特殊効果は何だ?」
ダークは苦笑し、弾を手にとって聞いた。
「文字通り火炎弾さ。
当たったら500度の温度まで熱量を上げていくって代物だ。」
店の主人の説明を聞きながらダークはケースに弾を戻した。
店の主人が弾を取り出して専用の鞄に入れたところで、
「それより後ろにいるのはお前の子供か?
やたら幼いよう見えるが、
あれは武器のデータを取ってるな。」
顎でイブを指しながら言ってきた。
「いや、彼女は俺のパートナーだ。」
そう言ってダークはイブを近くに呼んだ。
「何か用?」
イブは近づいてきたからダークの方を見て言った。
「ここの主人で俺の昔からの仲間だ。
挨拶くらいしておいてもいいだろ?」
ダークはイブの頭に手置きたずねた。
「うん。よろしく。」
イブは警戒しながらも店の主人に挨拶した。
「よろしくなお嬢さん。」
店の主人はイブに笑いながら答え、
ダークに武器を入れたバックを渡した。
「ありがとうな。ではそろそろ行くとするか。」
ダークは鞄を右手に持ち、
イブをつれて店を出ようとした。
「まてよ。こいつを使え、
ここからだと遠いからな。
裏のジープのキーだ。
野郎に歩かせるのはいいがお嬢さんにまで歩かせる
のはかわいそうだからな。」
そういってキーを投げてきた。
鞄を持ってうまく受け取れないダークの換わりに
イブがそのキーを受け取った。
「ありがとう。」
イブはキーを投げた店の主人にお礼を言った。
「なぁ〜に気にするな!」
そういって笑った店の主人に向けて
ダークは軽く手を上げてからイブをつれて店をでた。
店の裏に行くとジープがあった。
さっそく武器の入った鞄とはじめから持っていた
鞄を後ろの座席に置くと
ダークはキーをイブから受け取り
運転席に座りエンジンをかけた。
「くっ。」
ダークは右腕の痛みに声を漏らした。
イブは助手席に座りそのように気がついた。
「腕貸して。」
そういうとイブは、ダークの腕を取った。
そういうと、ダークの腕を取ったイブの手から
光が出て、ダークの腕を包んだ。
光が消えると、
「これはいったい!?」
ダークの腕は完全に元に戻っていた。
「私のせいでなったから、
私にできるのはこのくらいだし。」
イブは少し疲れた笑顔でいった。
「イブは回復の能力も使えるのか。
ありがとうよくなったよ。
それよりイブは大丈夫か?」
ダークは心配そうにイブに言った。
「大丈夫。少し休めばよくなるから。
それより偵察に行こう。」
イブはそういうと前を向いた。
「そうか。ならいいが、
よし。じゃ〜行くぜ!
無理するなよ。」
「うん。」
イブの返事を合図に、ダークはアクセルを全開に踏んで進ませた。
街を出て1時間くらい林の中を走って、
ダークとイブは目的の場所についた。
「これは確かに厄介だ。
これじゃどこにトラップがあるかわからない。」
ダークはジープを止め、
運転席から双眼鏡で森林の様子を見ていった。
「対策はできる。」
隣でイブはノートパソコンを叩きながら答えた。
「そうだな。とりあえず今日はこれで引き返そう。」
そういってダークがアクセルを踏みまた走りだそうとした。
そのときである。
「危ない。」
ダークはそういうとイブの頭を抑えて伏せさせた。
伏せるとほぼ同時にジープの側面に弾丸が着弾した。
「貴様か。やつを狙っている同業者とは。」
声と共に先ほど弾が飛んできた方から黒いスーツに
サングラスをかけた角刈りの男が現れた。
「悪いがやつは俺の獲物だ。お前には手を引いてもらうぜ。」
男はそういうと懐からどうやら折りたたみ式のデッキブラシを
取り出し、なにやら呪文らしきことをつぶやいた。
「悪いが俺もいきなり撃ってくる相手に、
はい。そうですか。とターゲットを譲る気もないんでね。」
体を起こしながらダークはイブから手を離し、
懐に手を入れようとしたときであった。
「あいつ敵?私が相手してもいい?」
ダークに頭を抑えられていたイブがそう言って来た。
「ああ。いいが大丈夫か?くれぐれも殺すなよ。めんどうだから。」
「わかってる。」それだけ言うと、
イブはヘッケラー&コックを持ちジープを降りた。
「はん。やめときな。
ガキが相手できるほど俺の能力は甘くないぜ。」
スーツの男はイブにそう言ってきた。
ガキと言われたのが気に障ったのかイブは、
「弱い犬ほどほえる。」
そういってイブはヘッケラー&コックを構えた。
「弱いかどうかはすぐわかるぜガキ。」
スーツの男は先ほど弱い言われたのが嫌だったのか、
かなり口元を振るわせえて怒っていた。
「弱い。」
そういってイブはスーツの男を指差した。
「こんにゃろ!ガキ相手だと思って、
忠告してやったら調子に乗りあがって、
もうようしゃしねぇ〜ぞ!」
ついに切れたのかスーツの男はデッキブラシを振り上げて、
イブに向かって突っ込んできた。
「・・・・・馬鹿。」
そういってイブは見下したように見てからトリガーを引いた。
メタルジャケットの弾がまっすぐスーツの男に飛ぶが、
「はん。その程度かよ。」
そういってスーツの男は軽々とよけた。
「所詮ガキって事だな。
俺がよけもしないで銃に飛び込むかっての
あの世で反省しな。」
そういってスーツの男はイブに向かってデッキブラシを振り下ろした。
しかし、イブはその先端が当たるか当たらないかのところで、
後ろに飛んだ。文字通り後ろに平行に飛んだのである。
「なにぃ?」
相手は振り下ろし終えた状態の姿でイブをみた。
イブの背中からは天使のような純白の白い羽が生えていた。
「後ろに注意しなさい。」
そういってイブが笑った時、
「ぐぁ。」
スーツの男は地面に倒れた。
「いて〜。いてぇ〜よ。死ぬ。」
そういってもがき苦しんでいる。
「大丈夫。殺しはしないから。」
イブはそういってまた助手席に座った。
そのときには羽はもうなくなっていた。
「メタルジャケットの弾を魔力で、
ブーメランのようにして戻すとはな。
羽もそうだな。」
「うん。行こう。」
ダークはイブのやったことを評価して、
イブの方はそれに簡単に答え、
出発の合図をした。
街に着くと、ジープを宿の駐車場に止め、
部屋に二人戻った。

To be continued
メンテ
Re: kai NOVEL集 ( No.6 )
日時: 2004/08/10 14:23
名前: kai
参照: http://www.h7.dion.ne.jp/~kairoom/

え〜っと、とりあえず掃除屋の続きです。
キリが良くなったので乗せてみました。
長編なので、小説で言う2巻の上みたいな感じです。
中途半端ですみません。

近いうちに続き乗せたいと思います。
メンテ
掃除屋 〜迷いの言葉〜 ( No.7 )
日時: 2004/08/13 22:41
名前: kai
参照: http://www.h7.dion.ne.jp/~kairoom/

部屋に入るとダークはすぐに、
シャワーを浴びに行った。
その間にイブは、ノートパソコンをのキーを軽く叩き、
何かの情報を取り出すと、すぐにダークが使っていた
コーヒーメーカーに近づき、
電源を入れ、近くにあったコーヒー豆を中に入れた。
元々水が入っていたため、少しの時間でコーヒーはできた。
ダークがシャワールームから出てくると、
イブは、ベットの上で自分のノートパソコンのデータ整理をしていた。
その横の小さいテーブルには、先ほど入れたコーヒーが置かれていた。
「イブ。一体何のデータ整理をしてるんだ?」
ダークは、イブの入れたコーヒーの残りを、
自分のカップに入れながら聞いた。
「今日見つけた情報。あとコーヒーの。」
イブは画面を見た状態でそう答え、
手だけで自分のカップを探し出し、それを掴むと口に運んだ。
「お!結構上手に入れてあるなこのコーヒー。」
ダークはイブの入れたコーヒーを一口飲んだそう答えた。
「うん。昼間コーヒーの入れ方調べたから。」
イブは、データ整理が終わったのかノートパソコンを閉じ、
ダークに微笑みかけた。
「いつの間に調べたんだ?」
ダークは苦笑してから、今日仕入れた武器を調べた。
「え〜っと、ショットガン、マシンガン、特殊弾、
お!手投弾も入れてくれたのか。それにアサルトライフルまで
一体アサルトなんて何に使うんだよ・・・俺頼んでないぞこれ。」
中から取り出した武器各種をそれぞれ整理して、
二つにダークは分け終えてから、
「イブ。これはお前の分な。何かあったら迷わず使えよ。」
と言って、マシンガンと手投弾それにアサルトライフルを渡した。
「うん。」
イブは素直に受け取り、自分の鞄にマガジンと手投弾をしまった。
「さて、明日の夜は仕事を起こすから、今日はゆっくり休もう。」
「うん。」
そう言ってダークは近くのソファーで寝る仕度をした。
返事をしたイブは、
「ダーク。ベットでは寝ないの?」
ソファーで寝る仕度をしているダークに首をかしげながら言った。
「ベットはイブが使うだろ?
大丈夫!俺はソファーでも寝なれてるからな。」
そう言って苦笑してから毛布を取り出して寝始めた。
「・・・・一緒に寝ればいいのに。」
そうつぶやいてからイブも寝ることにした。
朝日が窓から入り、ダークは目が覚めた。
「・・・・朝か。」
洗面台に向かい顔を洗った後、
ダークはふとあることに気がついた。
「イブのやつどこに行ったんだ?」
テーブルの上にイブの手紙があった。
内容は、
「少し出かけてけくる。」
それだけだった。
「まぁ〜いいか。」そう言ってダークは朝飯の仕度を始めた。
その頃、町に出たイブは少ない手持ちで買い物を楽しんでいた。
これは前のダークの依頼の時にイブの分として渡された報酬であった。
「♪これでおいしいコーヒーが飲める♪
りんごも買ったし、後は急いで帰るだけ。」
両手で持った茶色い紙袋は、
りんごとコーヒー豆の入った瓶でいっぱいだった。
買い物を楽しみ終え、宿に帰る途中、
「ふはははは。見つけたぞ!
貴様のせいで、俺は死にかけたんだ。
貴様もこの地獄を味わえ!」
突如、人通りの多い道から人通りの少ない裏道に入ったとたん、
そんな事を叫びながら、昨日のスーツの男が前からデッキブラシを
振り上げながらイブに向かって走ってきた。
「・・・・また馬鹿が来た。」
イブそういうとスーツの男の一撃目を横にそれて軽々かわした。
「ふっ。まだまだぁ〜!」
そういうと今度はそのままの体制から、
スーツの男は横にデッキブラシを振ってきた。
これにはさすがにバランスを崩していたイブは回避しきれず、
紙袋に当たり、紙袋を抑えた状態で横に吹き飛ばされた。
「手ごたえあった!」
スーツの男はそう叫ぶと、回転の勢いを利用してイブの方を向いた。
イブは、頭を振りながら起き上がると、紙袋の中身が無事かを確認した。
中身は無事であったが、吹き飛ばされた反動で袋が軽く裂けていた。
「・・・・人が買い物を楽しんで帰るところを、
邪魔した。この馬鹿ゆるさない。」
裂けた紙袋を地面に置き、
イブは肩を震わせながらヘッケラー&コックを取り出した。
「はン!その程度でないてやがるのか?所詮はガキだな。」
スーツの男は一発相手に当てた事で、自身がついたのか
笑いながらそう言っていた。
イブは何も言わずにただ銃口を相手に向けた。
「撃たさなければどうということはないんだよ!」
そう言ってスーツの男は接近しながら、懐から取り出した鞭で
イブの動きを縛り上げた。
「くっ。」
イブは、両腕を縛り上げられ銃を落とした。
「ふははは。その泣き顔がお似合いだぜ!
生意気なガキには少しお仕置きしないとな!」
そう言ってスーツの男は銃を拾い、イブに向けた。
そのときである、
「ぐふっ。くそ薬が切れたか。」
スーツの男は前めりになり口から血を吐いた。
その後、懐から注射器を取り出し、首の後ろにうった。
その間にイブは、腕を刃物に変え、鞭を切り落とした。
「しまった!」
薬を撃ち終え、回復したスーツの男はすぐに銃口をイブに向けるが、
時すでに遅し、イブは背中からはやした羽を、
無数の槍のようなものに変え、スーツの男めがけて放った。
槍は伸び、スーツの男の両肩、両足首、両太もも、右腹部に当たり、
「ぐぁぁ〜!」
男は叫びながら倒れた。
イブはヘッケラー&コックを拾うと、紙袋を持って再び歩きだした。
「ま、まてぇ!まだ終わってないぞ!」
スーツの男は必死にはってイブの足首を掴んだ。
「・・・馬鹿に用はない。」
イブはそういうと、足首を掴んだ手をヘッケラー&コックでうち放った。
「ぐっ。!」
声と共にスーツの男はその場でのたうちまわり始めた。
「それだけ動ければ命に問題ないだろう。」
そういい残し、イブは再び宿に向かった。
宿に戻ったイブを見てダークは、
「どうしたんだその血!?何かあったのか?」
心配して近づいてきた。
「大丈夫。私のじゃない。昨日の馬鹿が襲ってきたから倒した。」
それだけ告げて、イブは荷物をテーブルの上に置いた。
「そうか。ならいいや。シャワー浴びた方がいいぞ。」
「うん。」
そういうとイブはシャワールームへ向かった。
イブがシャワーからあがり、二人はイブが買ってきたりんごと、
コーヒーを食べ飲みしながら打ち合わせをした。
「最後にまとめると、イブはジープ守りを頼む。
俺はその間にターゲットを殺るから。」
「わかった。」
そう言って打ち合わせを終えたところで、
二人はジープに乗って再び武器屋に向かった。
「いらっしゃい。仕事は終わったのか?」
入ると店の主人が声をかけてきた。
「いや、まだなんだ〜これが。
今日は足りないものを頼みに来た。」
ダークはそういいながらカウンターに向かった。
「その様子だとこれから行くのか?
一体何が必要なんだ?」
店の主人はダークが急いでるがわかったのか、
すぐに用件に移った。
「ああ。小型ロケットランチャーそうだな。
M72A3当たりがいいな。すぐ用意できるか?」
ダークはそう聞いた。
「おめぇ〜用意できるのわかってて言ってるだろ?ほらよ。」
ドン。っと話を聞いてすぐに、
カウンターにそのロケットランチャーを店の主人は乗せた。
「ありがとな。じゃ。ちょっくら行ってくるぜ!イブ行こう。」
「うん。おじさんありがとう。」
そう言ってダークとイブはジープに乗り、
昨日行った森林へ向かった。
森林付近に着くとダークはジープを止め、
「イブ。少し耳をふさいでいてくれ」
「うん。」
そういうと後ろに荷台に乗り、
先ほど受け取ったロケットランチャーの安全装置をはずし、
耳栓をして右肩に担いで構えた。
狙いは森林の中心部。
丁度ターゲットのいると思われるところだ。
「いくぜ!ファイヤー。」
叫びと共にトリガーを引き、弾を発射した。
発射された弾丸は、弧を描いて中心部に着弾した。
爆発によって周りの森林が吹き飛び、
そこだけまるで、ミステリーサークルのようになっていた。
吹き飛ばした張本人のダークは、
「あの親父。一体何の弾装填しておいたんだ?」
あまりの威力に、ロケットランチャーを置きながらつぶやいた。
そして、イブは何気なくロケットランチャーの入っていた箱をみて、
「・・・・・実験段階の特殊弾装備。」
と、箱の書いてある文字を小声で読んだ。
しかし、ダークには聞こえなかったのか、
「じゃ、イブジープを頼んだぜ!」
それだけ言うと、自分の装備を黒いロングコートの下に装備して、
ターゲットの元へ飛び出していった。
ダークがでて5分後、
イブは鞄にしまっていた装備をすべてジープの荷台に、
取り易いように並べて、前方を見た。
すると、そこから無数の猿の大群が向かってきていた。
それもただの猿ではなく、
背中にプラスチック爆弾を装備した猿たちがである。
「発射。」
イブはまず、アサルトライフルを装備し、
目の前から来る猿に向かい無差別に打ち出した。
弾の当たった猿は血を流しその場に倒れるが、
中には爆弾に当たり、周りを巻き込んでまとめて吹き飛ぶときもあった。
「これなら楽。」
と、イブは楽しそうに撃ち続けた。
その頃、ダークは爆発の中心地近くに来ていた。
「イブ。大丈夫かな?」
イブに比較的楽な囮役を頼んだのだが、実戦は実戦。
「やばくなったら逃げろ。」
とは言ったものの敵がどんな手を使ってくるかわからない状態なので、
ダークは不安そうにつぶやいた。
「こちらを早いところ終わらせて、引き上げるか。
出て来い!勝負しようじゃないか!」
ダークは、早く終わらせるために、
吹く飛ばして、森林が消えた中心に立ち大声で呼びかけた。
すると、森林の中から、グィーン。と言う音の後に、
ダークに向かい弾丸の雨が降り注がれた。
「くそ。相手はガトリングガンか。」
ダークは、悪態をつきながら横にとび森林に隠れながら、
弾丸の飛んできた方に向かい、後ろの腰に装備していた、
サブマシンガンを2丁取り出し、打ちはなった。
しかし、ダークの打った弾には手ごたえは無く、
今度は横から弾丸が大量に放たれてきた。
ダークは木々を盾に使い、前方に走りながら弾の飛んでくる方に
サブマシンガンの弾を全弾たたきこんだ。
カチカチ。と弾切れの音とともに、
「ちっ。無駄だったか。マガジンはイブに渡しておいて着ちまったし。」
ダークはそう言うと、木を背に隠れ、
弾切れで使えないサブマシンガンを捨てて、
腰の脇からM92Fを2丁取り出し、弾の飛んでくる方に走り出した。
飛んでくる弾がダークの頬や肩をかするが、
木にせず突き進んだ。
「ふっ。自分から的になりに来るとはな。」
ターゲットはそういうとガトリングガンの弾を装填しようとした。
そこへ、再び横に飛び、木々の中に隠れようとしたダークは、
飛びながら両手にあるM92Fを打てるだけ打ち込んだ。
「くらえ!」
打ち終えて地面に転がり、立ち上がってからダークはそう叫んだ。
「くそ!」
ターゲットはガトリングガンを盾にし、全弾防いだ。
ダークはその様子を見ると軽い笑みを浮かべて、再び森林を走りだした。
ターゲットは再びガトリングガンを撃とうとしたが、
「!?」
いくらトリガーを引いても弾は出ず、
見ると装填するところに先ほどダークが撃った弾が挟まっていた。
「やってくれる。」
ターゲットはガトリングガンを捨て、マシンガンを取り出した。
ダークはその様子を木の上から見て、
「くそ。」
悪態をついていた。
先ほど撃ったM92Fは、転がったときに木のかけらが入ったらしく、
一丁は弾丸が撃てなくなっていた。
残ったもう一丁も残りの弾は3発。
両方のマガジンをあわせても6発しかなかった。
そのダークの後ろから、
「ウキー。」
と猿の大群が落ちてきた。
装備はなぜかサバイバルナイフを持ち、それを振りかざしてきた。
「くそ!ここの猿は何でこんなに戦闘能力あるんだ?」
とダークは横の枝に飛び移り、M92Fの弾を撃てるだけうち、
6匹は落としたが、弾が切れて仕方なく肩にあった手投段を
すべて投げると同時に木の下に飛んだ。
手投弾は猿をすべて巻き込み吹き飛ばしたが、
「これでターゲットに位置はばれたな。」
ダークの装備はほとんど残っておらず、
まだ残ってるサブウエポンの最後の一つである
ショットガンを背中から取り出した。
そのときである、敵のマシンガンが吼えた。
ダークは弾の飛んでくる方と平行に走り出し、
ショットガンで応戦した。
しかし、こちらが木々を盾にするように、
向こうも同じく弾が当たらなかった。
そのうち、弾が切れたのか敵の弾丸の雨が止んだ。
「もらった。」
ダークは木に隠れていたが、弾切れを起こしたと思い、
ショットガンを撃つために、木から姿を現した。
その瞬間、ターゲットは発砲を再開した。
「しまった!」
ダークはすぐに身を隠したが、ショットガンに弾が当たり、
遠くへショットガンを吹き飛ばされた。
そして、今度こそ本当に弾が切れたのか、
ターゲットのマシンガンの弾止み、
カチカチ。と音の後、ドサ。
と何かが落ちる音がした。
「ちっ!」
ダークは再び身を木々から投げ出し、
愛用の銃を取り出すと発砲した。
弾はこの間使った蒼い弾である。
しかし、ターゲットはそれを軽々とナイフで跳ね返した。
「ふん。スイーパーなどその程度か。
我はもっと強いやつと戦いたいのだ」
ターゲットは、そう言ってきた。
「そうかよ!じゃ〜こいつでも食らえ!」
木々に隠れていたダークは、シリンダーから弾を抜くと、
グリップの魔方陣を発動させた。
そして、ターゲットに向かい6発拡散発砲した。
「パトラ!」
ターゲットは動くかずただそれだけ言った。
次の瞬間、ターゲットの前に上から無数の猿が落ちてきた。
まるで盾になるように陣を組み、全弾防いだ。
「なに!」
ダークは慌てて新しい弾を撃とうしたとき、
ターゲットは動いた。
ナイフを投げ、ダークの銃に当てて吹き飛ばした。
「くっ!腕がしびれやがる。なんて力してやがるんだ。」
ダークは、銃を吹き飛ばされたときの反動で、
腕を痺れさせてしまった。
次の瞬間、痺れに気をとられていたダークは、
後ろからの襲撃に反応が遅れ、ワイヤーで吊り上げられた。
「うわ!」
ダークは足を吊り上げられ、逆さ吊りにされた。
「紹介しよう。これが我の戦友。
“パトラ”だ。貴様の持つ邪神ダークとは兄弟だったな。」
そう言って、ターゲットはダークの銃と自分のナイフを回収し、
ダークの方を向いた。
「そろそろ時間。」
そう言ってターゲットの横から出てきたのは、
古代エジプトの衣装を着た少し肌の黒い女性だった。
「まさか本当にいたとはな、
悪魔の女王“パトラ”にこんなところで会うとは
思いもしなかったぜ!」
逆さ吊りの状態でダークは苦しそうにそういった。
「さて、そろそろゲームセットとしよう。
そうそう。冥土の土産に教えてやろう。
邪神ダークは、桐原によって貴様に契約されたのだ。」
ターゲットはダークの銃を向けてそう告げた。
「何?」
ダークは表情を硬くし、聞き返した。
そのときである、弾丸の雨がターゲットを襲った。
「くそ!」
ターゲットは、後ろに飛びながら森林に再び身を隠すため一度遠のいた。
「間に合った?」
弾丸の雨止んだ後、イブがジープに乗って入って来た。
「今助ける。」
そう言ってヘッケーラー&コックを使い、
ダークを吊り下げていたワイヤーを撃ち切った。
「ありがとな!助かった。」
降りたダークはイブの運転するジープに乗り、
ターゲットの持っていった銃を取り返すまでイブに渡した
マシンガンを使うことにした。
すると、少し進んだところに銃は置いてあった。
ダークはイブにジープを止めさせるとマシンガンを片手に
回収しに向かった。
銃に手を伸ばすがなんとも無く、
ただ近くの地盤がゆるいことがわかった。
そのゆるさに気をとられ、ダークはあることに気がつくのに遅れた。
銃の下に対人地雷があった。
しかし、今の状態で手を離すわけにもいかず、
ダークは持っていたマシンガンのマガジンを片手ではずし、
銃とマガジンをそっと入れ替えることにした。
取り替えたときであった。
突如ダークの足元が沈み始めた。
「しまった!パトラの特殊能力の自在自然化か!」
ダークは叫ぶが、パトラの能力により太腿の当たりまで沈みかけていた。
ダークは、腰にある特殊弾丸の蒼いのを取り出し、一発足元に撃った。
その瞬間、液状化していた地面は凍って固まった。
あとは足元の地盤をメタルジャケットで円を書くように撃ち抜き、
足をどうにか使えるようにした。
イブの所まで戻ると、ダークは対人地雷に向かい、
メタルジャケットを撃ち、爆発を起こした。
そのとき、遠くから女性の苦痛に満ちた叫び声が聞こえた。
「痛がってる。」
その声を聞いてイブはそういった。
「痛がってる?そうか!そういうことか!」
ダークは、すぐにシリンダーから空の薬莢を抜き、
紅い特殊弾をこめて森林に向かい発砲した。
放たれた弾丸はまるで龍のごとく森林を焼き払った。
そのたびに、苦痛に満ちた声が聞こえ、最後には聞こえなくなった。
森林が焼き払われてほとんどの森林が無くなったところで、
ターゲットは出てきた。
手にはルガーP8が握られていた。
「降参だ。我もパトラの元へ行く」
ターゲットはそう告げてジープの前まで来た。
「そうれはいい心がけだ。だがその前に答えろ!
桐原はどうして俺にダークを契約させた?」
ダークは銃を相手の額に向けて問いかけた。
ターゲットは軽く笑い、
「我も軍人だ。秘密を明かすより死を選ぶ。」
そう言ってこめかみにルガーを押し当て、
一発撃ちはなった。
森林の近くでは銃声がこだましている中、
「・・・・任務完了?帰ろう。」
イブはダークに問いかけた。
「ああ。」
そういうとダークは電話をかけずにただターゲットの銃を拾い、
再びジープに乗った。
そして二人は町に戻る事にした。


FIN
メンテ
Re: kai NOVEL集 ( No.8 )
日時: 2004/08/13 22:45
名前: kai
参照: http://www.h7.dion.ne.jp/~kairoom/

え〜っと、とりあえず掃除屋はこれで2部まで終わりです!一応全3部にするつもりなおですが・・・(どうなるやら)とりあえずは上下でサブタイトル違うのですがそれぞれ意味を持ってます!
そういうわけで!後一話続く予定です。
もしかしたら続くかも・・・
感想といただけたらいいなと思っております。
メンテ
Re: kai NOVEL集 ( No.9 )
日時: 2004/08/14 00:22
名前: XXX  <vegetable-juice541q@dream.ocn.ne.jp>

どうも初めまして、XXXです。
長文お疲れ様です。大変ですなw
2部はかなり続きが読みたくなる終り方ですね。
ワクワクしながら3部目を待ってます♪
素晴らしい3部作になることでしょう。頑張ってください。
メンテ
XXXさんへ ( No.10 )
日時: 2004/08/14 21:55
名前: kai
参照: http://www.h7.dion.ne.jp/~kairoom/

感想ありがとうございます。
そう言ってもらえると嬉しいです。
いい終わりかたできるように、
がんばりたいと思います。
メンテ
掃除屋 〜終わりへの旅〜 ( No.11 )
日時: 2004/10/13 17:57
名前: kai
参照: http://www.h7.dion.ne.jp/~kairoom/

町に着くと、二人は武器屋に向かった。
ジープを店の裏に止め、二人は店に入った。
「どうやら仕事は終わったようだな。
どうした?不機嫌な顔して。」
店に入ると、店の主人は声をかけてきた。
「ああ。ちょっとな。
ジープありがとうな。助かった。」
ダークはカウンターに歩いていきながら言った。
「そうか。しかし、役に立ったならよしとするか。」
ダークの渡した鍵を受け取りながら店の主人はそう言って笑った。
「ああ。悪いが俺はしばらくこの町を出る。
その間イブを預かってくれないか?」
ダークがそう言い出したのを聞いて、イブは驚きを隠せなかった。
それまでいつもの用にノートパソコンを打っていた手を休め、
顔を上げダークを見た。
「そいつは、わまわね〜が、いいのか?」
店の主人は驚いてるイブを顎で指した。
「ああ。これ以上巻き込むわけには行かないからな。」
そう言って、ダークは店を出るため扉に向かった。
しかし、その体を止めるものがあった。
それはいつの間には、ノートパソコンを横に置いて、
ダークの腕を掴んでいるイブであった。
目には涙を浮かべて、必死に掴んで離そうとはしなかった。
「いや!私はパートナーだよ。
言ったじゃない。世界の終わりへ行こうって。なのに・・・」
そこまで言うとイブは泣き出した。
ダークはイブの頭に手を置き、
「大丈夫。終わりへは一緒に行くから。」
そういってダークは微笑みかけた。
イブはその場にうつむいて座り込んだ。
ダークは、そっとイブの掴む腕を持ち上げ、
イブを離して店の外へでた。
慌ててイブが追いかけて外に出るが、
道にはもうダークの姿はなかった。
イブは店に入って、置いてあったノートパソコンを開いた。
そして、少しキーボードを叩いたあと、
「おじさん。よろしくね。」
と泣きじゃくった後の顔で精一杯笑っていった。
「ああ。」
店の主人はそれだけ言うと奥へイブを案内した。
それから2日ほど過ぎて、
「小包です。」
店にイブ宛てに荷物が届いた。
受け取ったイブが中を見ると、イブの私物が入っていた。
イブはその中からお気に入りのコーヒーカップと豆を取り出し、
コーヒーを入れて店の主人にご馳走した。
そういった毎日を繰り返す中、
ダークからの連絡は無く、
世間では、新政府の新しい政治を始めると言う動きと
ワークスウエポンの争いが起きはじめていた。
イブと店の主人が見ているテレビの中では、
元警官で、今は新政府の代表である“桐原 悠治”による
宣戦布告がされていた。
このテレビの2日後、町は戦地と化した。
イブ達は新政府軍に武器を強制提供させられた。
しかし、イブの持っていたヘッケラー&コックは、
店の主人が、イブごとかくしていたので取り上げられなかった。
一方、店を出たダークはまず宿に戻った。
部屋に入り、荷物をまとめるとケータイで、
「ああ。そうだ。そこの武器屋に頼む。
荷物は玄関においておく。」
宅配業者に荷物の郵送を頼む電話を済ませた。
その後、シャワーを浴びてからコーヒーを入れてると、
トゥルルル。とケータイがなった。
ダークが取ると、電話の向こうから冷たい声が聞こえた。
「なぜあの時連絡を入れなかった。
それと例の少女を明日つれて来い。」
声の主は、桐原だった。
「少し疑問ができてな。
悪いが今後お前の依頼は受けない。
それとイブならもう俺の元にはいない。」
そういうとダークは電話を切った。
そして、入れたばかりのコーヒーを一口飲んで、
「む?まずいな。」
と、感想を述べてから残りを一気に飲み干し部屋を出た。
そして、2つほど山を越えた町に向かい旅立つため、
一度、ジャンク屋を訪れ格安でオートバイを購入した。
元々ジャンク屋の主人とは長い付き合いだったため、
新品同様のいいやつを譲ってもらえた。
そして、20年前の過去を探るため、町を離れた。
町に着くと、古い研究所の地下室を調べに入った。
もう何年も使っていなかったのか、
有名な研究所の割りに、上のフロアとは打って変わり、
誇りが1センチほど床に積もっていた。
その中を奥へ奥へと進むダークは、
一つの部屋であるものが目についた。
そして、その物の周辺を念入りに調べ始めた。
ダークが何かを調べていることも知らずに、
ただダークの帰りを待っているイブは、
ダークが町を出て行ってから1ヶ月目を迎えた。
戦況はますますひどくなり、能力者を大量に使う
新政府軍に対して、ワークスウエポンは機械人形で対抗した。
機械人形別名“マーダードール”と呼ばれ、能力者であれば
軍に関係なく惨殺していった。
その影響はついにイブにまで押し寄せた。
「くそ!軍の野郎が武器全部持って行きさえしなけりゃ
まともに対抗できるのによ!」
店の主人は、十数台の機械人形相手にショットガンで、
店のカウンター越しに、対抗していた。
「私が行けば・・・」
イブがそう言って、立ち上がろうとしたとき店の主人がそれを抑えた。
「お前さんに今死なれたら預かってる
俺がダークにどう言い訳できるんだよ。
お前さんはそこでじっとしてな!」
そう言い終わると同時に、ショットガンを発砲した。
それに応戦して、敵の機械人形達はマシンガンを無数に連射してきた。
「うお!やってくれるぜ!」
店の主人は危うく撃たれそうになりながらも、
何とかカウンターの影に隠れた。
このカウンターは何かのときのために防弾式だと説明していたが、
その壁も今は大分ボコボコになってきていた。
「くそ!それにしてもダークは何やってやがるんだこんなときに!
これじゃ〜長くはもたね〜ぞ!」
そう店の主人が悪態をついてると、
店の天井をマシンガンによって撃ち落とされた。
天井の破片が真上から降り注ぐ中、店の主人は、
「あぶね〜!」
そう言ってイブを倒し、その上に盾になるように覆いかぶさった。
イブは倒された時、少しの間目を閉じてたが、
あけてみると目の前に自分を庇い、
破片に傷ついてる店の主人の姿があった。
店の主人はいつ倒れてもおかしくないほど流血していたのだが、
倒れたらイブが下敷きなるため、
必死に腕と足で体の上にある破片と自分の体を支えていた。
「今直す。」
イブは慌てて、魔力を使おうとしたが、
「そいつは〜いけね〜よ。
今使ったらやつらに気がつかれちまう。ぐふっ!」
とつらそうにしながら店の主人はイブを止めた。
「で、でも!」
イブはどうしようもできないことに混乱していた。
確かに魔力を使えば傷は癒せる。
しかし、その後見つかって殺されては元もこもないのだ。
頭ではわかっていたイブであったが、
魔力を使い、店の主人を治した。
「!!」
店の主人は傷が癒えると、慌てて落ちていたショットガンを再び
拾い上げて構えた。
が、間に合わなかった。
機械人形達は、いっせいにイブの方を向き、
マシンガンを発砲する直前まで来ていた。
そのとき、どこからとも無くバイクのエンジン音が聞こえた。
ブローン。と音の元であるバイクはイブと店の主人の前に来るのと
ほど同時に機械人形の発砲が始まった。
しかし、弾はオートバイのドライバーが持っていた
薄紫色のビームシールドによって受け止められていた。
「古い割には結構使えるじゃね〜か。」
オートバイのドライバーのヘルメットからは
聞きなれた声が聞こえてきた。
「これはお返しだ!」
オートバイのドライバーは腰にあるフォルダーから
銃を取り出し、光の弾を撃った。
弾は拡散し、目の前にいた機械人形はすべて打ち抜かれた。
「大丈夫か?」
ヘルメットを取り、バイクから降りてきたのは、
ダークであった。
「ああ。助かった。てかおめ〜今までどこに行ってやがった!」
店の主人は、最初呆然としていたが、
完全復活したようで、ダークを怒鳴り上げた。
「ちっと調べ物してただけだよ。それより例の弾まだあるか?」
ダークはヘルメットを横に投げ捨てながら聞いた。
「ああ。蒼と紅は持って行かれたが、碧と黄は残ってる。」
そう言って、店の主人はケースを懐から取り出した。
中には確かに碧と黄の弾が1発ずつ入っていた。
「風と雷か、助かるぜ。ところで水はどうなった?」
ダークはそう聞いた。
「あれはだめだ。軍にデータを持って行かれた。
その代わりにこの碧ってわけだ。」
店の主人がそう言った。
「そうか。どちらにしても助かる。」
そう言ってダークは弾を受け取った。
そして、その代わりに先ほど使ったシールドを渡した。
「こいつは、ちと古いものだがさっきの通り
役に立つ、逃げるのに使え、ジープ無事みたいだな。
あれで研究所のある町まで逃げろ。もうすぐここは無くなる。」
ダークはそれだけ言うと、再びバイクにまたがった。
店の主人は何をするかわかったようで抵抗せず、
ジープのエンジンをかけた。
ジープに乗り、再びダークの所に来たとき、
「ところでよ。おめ〜譲ちゃんはどうするんだ?」
店の主人は、イブを顎で指しながら聞いた。
ダークはバイクのエンジンをかけながら、
「俺についてきてもらう。」
と言った。
それを聞いたイブは嬉しそうに顔を輝かせて、
バイクの後ろに飛び乗った。
「そうか。くれぐれも無茶はすんじゃねぇ〜ぞ。」
「わ〜ってる。イブしっかりつかまってろよ。」
店の主人の忠告に、ダークは答えてからイブを見ていった。
ジープが走りだす直前にイブは、
「うん。おじさんも元気で。」
と言い、店の主人はウインク一つで返事をして走り出した。
ジープが見えなくなってから、
「それじゃこっちも行くぜ!世界の終わりを見に。」
「うん!」
ダークの声を合図に、イブの返事と共にバイクは走り出した。
メンテ
掃除屋 〜世界の終わり〜 ( No.12 )
日時: 2004/08/19 17:12
名前: kai
参照: http://www.h7.dion.ne.jp/~kairoom/

バイクは、なるべく交戦地区をずらし、
ワークスウエポン社の本局地に向かった。
途中、ダークはバイクを止め、
ワークスウエポンとも新政府ともつかない地域にイブを下ろした。
「ここで時を待つんだ。いずれ両軍の傷ついた兵が集まる。
そしたら、できるだけイブの負担にならない程度でいい、
助けて上げてくれ。イブならできる。」
ダークはそういうと再びバイクにまたがった。
「うん。」
イブは返事をしてバイクが見えなくなるまで待ってから、
ベーステントの中へ向かった。
ダークは、ワークスウエポン社の入り口近くに来ると、
懐からコインを取りだし、
アクセルのグリップにコインをはさんで安定させた。
そのまままっすぐ突っ込むようにして、
バイクから飛び降りた。
ダークは地面を3回転ほど転がり、
その勢いを利用して立ち上がった。
その時、バイクは丁度正面のガラス戸を突き破り、
中に入ったとたん大きな爆発を起こした。
爆発に気がつき、正面玄関に集まって来る兵を余所に、
ダークは手薄になった裏口から入っていった。
階段を駆け上がり、5階まで来たところで、
ダークは銃を抜き、フロアへと入った。
中には警備兵はおらず、変わりに警備用アンドロイドが無数にいた。
警備用アンドロイド達は、機会人形と違い、
人間に創りが似ている為か、銃では反動に耐えれず
パーツが破壊してしまうため、銃ではなく警棒で突進してきた。
初め、メタルジャケットの弾で対抗していたダークであったが、
数が多すぎるため、10回目のリロードで弾が切れてしまった。
「ちっ。こんなに弾を食うとはな。
魔力はやつとの戦いにとって起きたいし。」
と物陰に隠れながら悪態をついたダークであったが、
弾丸の入ったホルダーに碧の弾を見て笑顔になった。
すぐさま碧の弾をリロードし、
なるべく敵をひきつけるようにして、
走り回った。
大体のアンドロイドが中心に集まったところで、
ダークはアンドロイドの周りを走りながら、
「これで終わりだ!」
と碧の弾を発砲した。
弾は、初めアンドロイド達の中心に落ちたが、
その後、激しい光と共に強力な風の渦を起こした。
風の力によりアンドロイド達は渦の頭上にある天井に叩きつけられ、
すべてがバラバラに吹き飛んだ。
「こいつはすごいぜ。」
撃ち終わって、効果が切れたところでダークはそう呟いて、
中央へと急いだ。
中央へ着くと、二人の男が立っていた。
二人とも灰色のスーツ姿をしており、
手にはデザートイーグルが握られていた。
ダークが射程に入ると、
一人は一丁で、もう一人は二丁で発砲してきた。
ダークはすぐに柱の影に隠れたが、
弾のあった柱は次の瞬間凍った。
「!?
特殊弾か。」
ダークは一瞬驚いたが、
その弾が最初に使った蒼であることはわかった。
続いてその凍った柱が一気に溶けた。
これは紅の弾であることはすぐにわかった。
この二つは使ったことがあるゆえ、
射程範囲と効果の影響範囲はわかっていたが、
問題だったのは三番目の弾だった。
ダークは次の柱に移ったとたん、
その柱に穴が開いた。
ダークは辛うじてよけたが、
その威力はまさに脅威であった。
「多分これが水の弾の翠だろうな。
全くなんて威力してやがる。」
ダークは、威力も範囲も知らない弾をみて、
悪態ついた。
しかし、次から次へと無数に発砲される弾のせいで、
反撃の余地は無かった。
次第に蒼と翠が紅によって水蒸気とされたことにより、
視界がだんだん悪くなってきた。
「くそ!こんなに視界が悪いと、どうすることもできない。
それに水蒸気じゃ下手に黄なんて使えない。
それこそ爆発しちまうじゃねぇ〜か。
ん?まてよ。」
ダークは弾をよけながらそんなことをぼやいていると、
あることに気がついた。
敵には見る限り防御になりそうになるものは無かったが、
自分にはまだ一つだけ残っていた。
研究所を調べていたときに見つけて持ち出してきた
小型のバリアシールド発生装置である。
本来バリアシールドは大型の戦艦等につけるものであるが、
どういうわけか、あそこの研究所では小型用のがあったのである。
「こいつをつかえば!
くらえいやがれ!」
シリンダーに黄を込め、バリアシールドを発生させると同時に発砲した。
ダークの身がバリアシールドで囲まれる中、
黄は四方八方に、電撃を飛ばしながらまっすぐ進んでいった。
そして、その通った道では早くも水蒸気が電気分解され、
大量の水素と酸素が発生したらしく爆発を始めた。
1秒もしないうちに大爆発を起こし、
その威力はバリアシールドを一撃で限界ぎりぎりまで持っていくものだった。
普通ならミサイルの一発はふさぐくらいのガード力があるのだが、
古かったせいなのかはたまた、威力がそのくらいあったのか、
もう使い物にならなくなっていた。
「なるほど。こういう使い方もありか。」
シールドをはずしたダークはそう呟いてから、
歩き出し、途中爆破により残った皮膚の残骸を見つけたが無視して、
部屋にあった扉を蹴りあけた。
中に入ると、
「待っていたよ。霧島 斬貴。
いやダークと呼ぼうか。」
そう言ってくる人物が一人いた。
その人物の正体は“桐原 悠治”であった。
「やはり貴様か。
ワークスウエポンを裏で操り、
表向きは警察。
そして、今回の戦争の原因。
なぜそのようなことをする!」
ダークは、桐原に対してそういった。
しかし、桐原はつまらなそうにダークを見て、
「決まっているだろう。
この世を我の者にするためだ。
そのために生まれたばかりの貴様にダークを宿らせ、
我が奴隷(スレイブ)としてワークスウエポンの腐った
幹部を消してもらったのだ。
そして、私は両方からこの世界を手に入れた。」
桐原は、そういうと横においてあった刀を取り出した。
刀を腰につけると、どこからともなく
肌が白い金髪のショートカットの女性が現れた。
「紹介しよう。貴様にダークがいるように私にもホワイトがいるのだよ。
白き鬼神“ホワイト”だ。」
その声を聞き終わることなく、ホワイトはこちらを向いた。
その目は鋭く、こちらの心までも破壊されないほどであった。
「一つ聞く。なぜ貴様は機械人形を発動した?
あれは本来古代の道具で今は必要ない。それにわざわざ能力者狩り
をして、何のためだ?」
ダークは銃の魔力を発動させながら説いた。
桐原は薄笑いを浮かべ、
「そんなの決まっている。
氾濫の恐れのあるものは早めに始末した方がいい。
これならば私は永遠に支配者となれる。
本来は、あの少女の力を使う予定だったが、
貴様が隠したからな。
使えない力には用はない。
他のくずともども蹴散らすまでよ。
そして、貴様も用済みだ!」
そういうと、桐原は刀を抜き放ち、ダークに向かい走ってきた。
「くっ!」
慌ててダークは発砲するが、弾は桐原の刀にはじかれた。
桐原が間合いに入ると横に一閃切りはなった。
しかし、ダークは後ろにうまく飛び、ぎりぎりで回避した。
再び間合いからそれたダークは後ろに下がりながら撃ち続けた。
しかし、すべて桐原ははじき、今度はその刀の柄の部分にある魔力の
紋章を発動させた。
そのとたんホワイトは消え、刀の輝くがいっそうました。
「これが本当の魔力の使い方だ。
さぁ今引導を渡してやろう。」
そう言って、桐原がその場で切り放つと、
間合いには十分遠いはずだったが、光波がダークの身を襲った。
「ぐぁ!」
ダークはそのまま吹き飛ばされ、先ほど爆発を起こした部屋の
瓦礫の中へと突っ込んだ。
その頃、イブはダークの言った通り、
次から次へと来るけが人の手当てをしていた。
そのときである。
「き、機械人形がくるぞ〜!逃げろ〜!」
町の監視棟からそういう声がした。
皆は慌ててあるものは武器を取り、
あるものは祈りをささげていた。
その中でイブは銃を取り出すと、
テントを出て、機械人形を足止めするために出かけようとした。
「譲ちゃん!死ぬ気なのか?ありゃ〜生身の人間に勝てるような
もんじゃねぇ〜!ましてやそんなハンドガン一丁で。」
テントの中から先ほどまで手当てをしていた兵士が止めた。
しかし、イブは、
「大丈夫。」
と振り返り微笑んで羽を生やした。
そのときである。
「ば、化け物だ!」
「助けてくれ〜!」
「殺される前に!ぐっ。」
羽を生やすと、今まで手当てしてあげていた兵や一緒に働いていた
人からそういった声が上がった。
イブは少し寂しそうな顔をした後、急いで機械人形に向かい走りだした。
負傷した兵の一人がそんなイブに向かい銃を撃とうしたが、
「やめろ!彼女は化け物じゃない!天使だ。」
隣にいた兵がそれを止めた。
機械人形は5体ほどいた。
前線で戦っている兵はほとんどが負傷していた。
イブは中に飛び込むと羽を使い、斜め上から銃を連射した。
弾ははいておらず、魔力を使いできるだけの機械人形を攻撃した。
しかし、機械人形にはバリアが張ってあり、
すべて意味がなかった。
それでもあきらめずイブが撃ち続けた。
その様子を見ていた負傷兵達も次々と打ち始めたが、
意味はなく、こちらの負傷が増えるだけであった。
そのうち、イブの一発の弾が当たった。
「くっ!」
イブは地面に落ちた。
機械人形はイブに狙いを定めて、銃を発砲した。
しかし、その前に一人の兵が立ち、弾をすべて受けた。
「どうして?」
イブは苦しそうにそう聞いた。
倒れた兵は、
「き、君を・・・ころ・・・させては・・・いけない
とおも・・・ぐふっ。」
兵は弾丸を全身に受けており、
いつ死んでもおかしくわなかった。
「いや・・・いや〜〜〜〜〜〜!」
イブは狂ったように泣き出し、叫び。
そして、今までにないほど白く輝く光の大きな羽を広げた。
その光はすべてのものを包み、
すべてのものに癒しを与えた。
逆に機械人形には、破壊を与え、
機械人形達はお互いを狂ったかのごとく撃ち合い、機能を停止させた。
遠く離れた町に着き、その様子をみた店の主人は、
「こいつは、すげ〜な譲ちゃん。」
と感想を漏らしていた。
ダークから渡されたシールドは使い物にはもうなっていなかった。
しかし、どういうわけか、その光を浴びたとたん、
エネルギーが回復した。
そのシールドの光を見た研究員の一人が、
「もしや、あなたがダークさんの言っていた人ですか?」
と店の主人に声をかけた。
「言っていたとは?」
店の主人が聞き返すと、
研究員はこう説明した。
「もし、ダークさんの使いの人が着たら、
研究所のスイッチを押してくれ。
その使いにはこのシールドを持たせるから。」
とまさに店の主人をここにいかえると言っているようなものだった。
話を聞いた店の主人は呆れたが、
「いかにも。」
と告げ、研究員にスイッチを押させに行かせた。
イブの光はワークスウエポン社にまで届いた。
「おお。すばらしい。これこそ真の力。」
桐原は窓から入ってくる光を見てそう言って高笑いをした。
「はン。何が真の力だ。
あれはイブだけが持っているものじゃない。
正しい使い方さえすれば誰にだって出せるんだ。
それを知らなかったお前は俺には勝てない!」
ダークは、吹き飛ばされたところから、
よろけながらも戻ってきてそういった。
「その状態で何を言う。
貴様には死しか残ってないのだよ。」
そう言って、桐原がもう一度刀を振ろうとすると、
今度は光を失い、折れてしまった。
「何!?」
折れた刀には魔力は宿っておらず、紋章すらなくなっていた。
気がつくとイブから発せられた光も消えていた。
「間に合った用だな。
こいつは、魔力を封じる古代兵器さ。
お前は俺をダークにするとき、
あの研究所を使っただろ?
あそこは元々対魔力用の道具がいろいろあってな。
そこで使途を送ってな。こいつを発動させてもらったわけだ。」
ダークはそこまで言うと銃を桐原に向けた。
「何。しかし、まだ私の方が優勢であることは変わりない。」
桐原は、折れた刀を捨て、懐からナイフを取り出し、
ダークに襲いかかった。
ダークはそれを銃で受け、銃を鈍器代わりにして接近戦を試みた。
しかし、ナイフの方が有利であることには変わりはなく、
ナイフを受け止めてる間に空いた手で、殴られ吹き飛ばされた。
その頃イブは、力を使い果たし、
地面に着くと倒れてしばし眠りにつき、
店の主人は、
「気になることがある。」
と言って再び町に戻った。
ダークは、逆転のチャンスをはかりつつ、
屋上へと移動した。
桐原はそれを追いながらもダークへの攻撃は続いた。
屋上に出ると、ダークは再び銃を使い、桐原のナイフをはじいた。
キィィィン。と音が鳴る中、
ダークは躓き、バランスを崩した。
「しまった!」
ダークがそう叫んだときには、桐原は間合いに入っており、
左の肋骨にナイフを突き立てた。
「もらった!これで終わりだ!」
もはやまともな理性をなくした桐原は狂った用に笑い、
そのまま左横に引き裂いた。
「ぐぁぁぁ。」
痛みにもだえるダークであったが、
地面を転がることで、次に来る心臓への一刺しを免れた。
「はぁはぁはぁ。くそ。」
ダークは息を切らしながら再び起き上がり、走りだした。
走るたびに大量の血が地面に落ち、
ダークの顔はだんだん血の気を失った。
桐原が、再びダークを殺そうとナイフを差し出したとき、
ダークは、右に倒れることで何とか免れた。
しかも、落下防止の鉄網にナイフが引っかかり、
桐原はそれを取るのに苦戦していた。
そのときである、ダークの頭の中に、
『我を使え。我が邪神の名を汚す気ではないなら使え!』
と叫び声に似た物が聞こえた。
「ははは。出欠しすぎて幻覚まで聞こえてやら〜。」
力の無い笑みを浮かべてそういうと、
再び傷口を見た。
そこには、銀色に光る弾丸が一発埋め込まれていた。
「まさか、これか?ぐっ。」
痛みに耐えながら弾丸を取り出すと、
それは紛れも無く弾丸だった。
ダークは急いで弾をシリンダーに込めると、
立ち上がり、
「光と闇は対する。
つまり、やつの契約は右!
桐原〜!」
叫びと共に、桐原の右胸に向かい弾丸を撃ちはなった。
それに気がついた桐原はよけようとしたが、
ナイフのグリップに服が引っかかり、
「ぐぁ!」
弾丸がもろに右肺辺りに直撃した。
激しい光の跡に見たものは、解けて無くなった後ろの鉄網と、
右胸から腕にかけて溶けてなくなった桐原の姿だった。
「ぐぶっ。契約のナイフを消すとは、
しかし、ダーク。
貴様を封印から助け出し、新しい体を与えた恩を
忘れたわけではあるまい!今こそその恩を返せ!」
と生きてるだけでも不思議な桐原は叫んだ。
ダークはその桐原に近づき、
「悪いな。今ので契約は切れた。
だから今の俺は霧島だ!」
言うと同じくして右手で思いっきり桐原を殴り飛ばした。
桐原の体は溶けて無くなった鉄網から落ち、
数秒後、グチャ。という肉と骨のつぶれた音がした。
「ちっ。ちと流血しすぎたか。」
ダークはその場に倒れた。
イブが目を覚ましたのは、店の主人がジープで迎えに来たときだった。
店の主人によると、光を頼りにこのあたりに来たはいいが、
途中で消えて迷いに迷って着いたということだ。
しかし、イブを起こしてジープに乗せると、
今度はイブの言った通り、ワークスウエポン社に向かった。
途中の道端には、人の死体や機械人形の破片などが、
あちらこちらに散らばっていた。
ワークスウエポン社に着くと、
イブはと店の主人は急いでジープから降り、中に飛び込んだ。
中は相当荒れていたが全兵が戦意喪失しており、
武器を棄て、一箇所に集まっていた。
機械は兵器もコンピューターもすべて壊れて機能しなくなっていた。
仕方なく、階段を使いって屋上まで行くと、
ダークが倒れていた。
「ダーク!」
イブは慌てて駆け寄りそう言って、持ってきた救命道具で処置をした。
「ん?ああ。イブか。起こしてくれるか?
ん!っと。見ろよ。約束どおり世界の終わりだぜ。」
そう言って立ったダークは、金網の向こうを指差した。
見ると人々は、武器を棄て、争うことを止め、
傷ついた人、困ってる人を助けていた。
「どういうことだ?世界の終わりとは?」
店の主人は、タバコに火をつけて聞いた。
「一本くれ。ふ〜。落ち着く。
つまり、人と人が殺し合い世界は終わり、
それと同時に、人と人とが助け合う世界の始まりでもあるのさ。」
ダークはタバコをすいながら言った。
「世界の終わりは同時に始まりなの?」
イブがダークを支えながら言った。
「ああ。そうさ。」
タバコを床に棄て、火を消してからダークは言った。
「俺の商売は上がったりだな。帰るぞダーク。」
店の主人は嬉しいような困ったような顔をしながらいった。
「俺はダークじゃねぇ〜。
俺は“霧島 斬貴”だ!」
そう言い返してダークいや、
霧島は、イブに支えてもらいながら店の主人の後を追った。
ジープに乗ると、店の主人が一言言ってきた。
「契約は切れたのか。
良かったな。ところで、お前これからどうするんだ?」
ダークはうなずいてから、
「そうだな。とりあえずイブの入れたコーヒーが飲みたい。
自分で入れたのはまずく思えてな。
その後はイブと二人でゆっくり考えるさ。」
と笑いながら言った。
しかし、それを聞いていた隣に座るイブは、
ムスっとした顔で、
「コーヒーとかその後の前に、まず病院でしょ!
その怪我なんだから。」
と怒ったようにいい。
店の主人と霧島は、
「違いない。」
っと笑った。
その後、この平和は250年間続いた。
しかし、その平和を作るために人々を混乱させていた
“桐原 悠治”を倒したものの名を知るものは少なかった。
250年後、ある都市の下に埋まっていた旧世代のN2爆弾により、
異常現象を引き起こし、250年間の平和と人類の長い歴史に
幕を下ろした。


FIN
メンテ
Re: kai NOVEL集 ( No.13 )
日時: 2004/08/19 17:15
名前: kai
参照: http://www.h7.dion.ne.jp/~kairoom/

え〜っと、とりあえず掃除屋は終わりです。
長くてすみませんでした。
最後は本当は、一まとまりにしたかったのですが、
文字が多すぎるとのことで、仕方なく急遽2つに分けました。
よろしければ、感想等お聞かせいただけると幸いです。では!
メンテ
流時続物 (上) ( No.14 )
日時: 2004/10/13 18:12
名前: kai
参照: http://www.h7.dion.ne.jp/~kairoom/

「君は完全に包囲されている。速やかに出てきなさい。」
外から警察の声が拡声器伝いに聞こえてくる。
俺の隣には今泣きながら小さく震えて座るクラスメイトの姿がある。
「さて、どうするかな?」
俺がそう呟くと、
「助けて。お願い助けて。」
小さな声でそいつは言ってきた。
俺の手には血に塗られたナイフがある。
そして俺の足元には先ほどまで人だった無数の肉片と紅い海が広がっている。
こうなったきっかけは数週間前に戻る。
俺の名は織神 真切(しきがみ まき)。
こんな名前だから男にしか思えないが、これでも女である。
ここからの話しは高校に入ってすぐの話しである。
俺は、1−A組に入った。
家はどうやら昔ながらの暗殺業者の家系らしいが、俺には関係ない。
入学式が過ぎてから2日ほど過ぎた頃である。
「あの〜織神さん。ちょっといいかな?」
一人の男子がそう言って声をかけてきた。
名前は覚えてないが、確か入学式の帰りにいじめられてるのを俺に助けられたやつだ。
まぁ〜俺はただ邪魔だったからどいてもらっただけだが、
「私に何か御用かしら?」
「うん。ちょっと廊下に一緒に来てもらえる?」
「ええ。いいわよ。」
俺は普段は男口調だが露骨にそれを出すわけにもいかず、
とりあえずは学校では女口調をしている。
あまり得意ではないのだがな。
俺はその男子につれられて廊下に出た。
教室の横にある階段に出ると、
「あの、この間はありがとう。」
「たいしたことはしてないわ。ところで用件はそれだけかしら?」
男子は頭を下げながら言ってきたが、
俺はどうでもいいことなので早く終わらせたかった。
「あ、いやよかったら今度改めて御礼させてもらえないかな?」
頭を上げた男子はそう言ってきた。
ああ。そういえばこいつはどこかの社長の息子だったな。
俺はそう思いつつ、
「ええ。機会があったらお願いするわね。では。」
用件を済ませて足早に教室に戻った。
どうもああいうのは苦手だ。
中学の時もそうだった。
あんな感じに呼び出されてお礼に付き合うと、
「好きです付き合ってください。」
だとか、
「君のすべてを知りたい。」
などと身震いするようなことを言ってくるのだ。
元々俺は異性には興味がない。
いやだからと言って同性愛者でもないが。
そういえば、過去に後輩の女子から告白されたこともあったな。
などと思い出しながら俺は席に戻った。
授業は楽に進んだ。
ほとんどがはじめ中学レベルだ。
俺はそんな授業を早々と終えると帰路に着くことにした。
昇降口で靴を変えて外に出ると、
「三木崎。お前織神が好きなのか?」
「弱いものが強いものを好むとはな!あははは!」
そんな声が聞こえてきた。
普段ならこういうのはシカトしていくのだが、
今回は俺の名前が出たので少しむっときた。
「ち、ちがうよ〜。ちょっとお礼を言ってただけで。」
「ほ〜なんのお礼だ?」
ああ。あの男子か、三木崎というのか。
覚えておこう。
真ん中で絡まれて困っている男子は昼間の男子だった。
絡むのかってだが、人の名を気安く呼ぶのと、
人の進路を妨害するのはよくないな。
俺はそいつらの一歩手前まで来ると、
「私がどうかしたかしら?そこどいてもらえる助かるんだけど。」
いつも通りの言い方で言った。
「あ!いえ、ただ織神さんが綺麗ですって話しですよ。」
まったく頭の悪い下種が。
人の名を気安く呼ぶな。
そう思う俺の前では絡んでいた連中の一人たぶんリーダーと思われる奴が、
退くどころか、こちらの名を口にしながらこちらに触れてきた。
「どうです?これから俺たちと遊びにいきません?貴方なら大歓迎ですよ。」
こちらに腕を回しながらそいつが言ってきた。
あれは明らかに誘って俺を犯ろうとしている目だ。
三木崎と呼ばれた男子は心配そうにこちらを見ている。
「あいにくですが、私はこれからまっすぐ帰りたいので失礼しますね。」
一応いつもの通り接してやった。
これで引けばいいものを、
「なぁ〜に俺たちと存分に遊んでからだって大丈夫だろ?な?真切ちゃん。」
俺はこの言葉に切れそうになった。
この下種がなれなれしくその汚い口で俺の名を口にするな。
大体いつまでもきもいんだよその腕。
俺はとりあえず最後の忠告をしてやった。
「いえ。帰りますので。どうかその手を離してください。」
「いやだね。こうなったらますます遊びたくなった。ぎゃはははは。」
馬鹿は人の忠告を無視してますます俺に密着してきた。
「・・・・・うせろ下種野郎。」
「んあ?なんか言ったかい?真切ちゃん?」
この一言で俺は戦闘態勢に入った。
まず、肩にかかってるこの下種の腕を取り、
思いっきり間接を逆に曲げた。
バキィィィ。
という何かが砕ける音と共に、
先ほどまでアホ丸出しの下種野郎が声にならないうめき声で、
地面にのたうち回っていた。
「山田さん!このアマ!」
「立てなくしてやる!」
先ほどまで三木崎を抑えていた部下らしき輩がこちらに向かってきた。
手にはナイフを持って、
「いいのかしら?学校内でそんなもの使ってしまって?」
「んなもんばれなきゃいいんだよ!」
「ぜってぇー痛みつけて回してやるかな!」
こちらの忠告も気に留めずまるでサイのようにまっすぐ突っ込んできた。
まぁ〜あの動きならサイの方がいくらかましかもしれないが。
俺は一人目がナイフを突き出すのを半歩左に避けて腕と胴体で押さえつけて、
思いっきり体を左に回した。
まっすぐ伸ばしていた腕はものの見事に逆関節にはまり、ナイフが私の足元に落ちた。
私の後ろで痛みで苦しむ男子のすぐ後ろには、
やはりナイフを持って突っ込んでくる二人目がいた。
私は体の向きを戻し、突進してくる二人目に一人目を蹴り渡した。
タイミングが悪かったのか、
ズブッ。
何かが肉に刺さる音の後に、
ピチャリ。ピチャリ。
とナイフを伝って紅いものが地面に落ちた。
「うわぁぁぁ!お、俺じゃない!おれじゃない!」
二人目の男はナイフから手を離すとそう裂けんで後ずさりをした。
刺された方はぐったりとして地面に倒れた。
「あ、あ、ああ。」
見るとその数歩横にずれたところで三木崎がうずくまっていた。
「そこにいると勘違いされるわよ?あと私だってこといわないようにね。
じゃないと私学校いられないから。いい?」
一応のため俺がそういうと三木崎は、
コクコク。
と顔面蒼白のままうなずいた。
私はその場を後にして家に戻った。
家は一見ただのお屋敷に見えるが、
中には対暗殺者用の仕掛けが大量にある。
もともと暗殺者の家柄であるから他の家柄に狙われてもおかしくないからである。
まぁ〜いまどきそういった家業を持つ家も少ないと思うが。
「お帰りなさいませお嬢様。制服姿もお美しいですな。」
「ふん、こんなひらひらがいいのか?瀧田は?」
俺を出迎えたのはうちに使える瀧田 陣(たきた じん)だ。
歳は28歳の少し白髪交じりの男だ。
「いえいえ。お嬢様が、でございます。」
「どうでもいい。俺の服は部屋か?」
「はい。」
俺はそう聞くと部屋に向かった。
俺はあまりこのスカートというのが好きでなかった。
普段は着物または黒い戦闘用スーツで済ませている。
俺が服というとこの二つのどちらかになる。
部屋に入ると俺はすぐに制服を脱いだ。
今日はどうやら着物らしい。
白い布に黄色い花の模様のやつであった。
着替え終えたところに瀧田が声をかけてきた。
「お嬢様。ご主人様がお待ちでございます。」
「わかった。すぐ行くと伝えておけ。」
「かしこまりました。後、例の物が着きました。」
「そうか。後で見に行く。」
「では。」
俺との会話が終わり、瀧田はどこかに消えた。
彼もまた暗殺者の血を引くもので、それなりの力がある。
居間に行くと、父である織神 故奇(しきがみ もとき)が正面の席に座っていた。
「只今かえりました。」
「うむ。」
俺がそういうと父はそう言って日本酒の入ったお猪口を口に運んだ。
「真切よ。何故学校など行く?お前には必要ないだろ?」
「いつも言っている通り、俺は俺の生き方をする。」
「その口調。お前が小学校とやらに言ってからだな。美しい顔が台無しだ。
学校など、やはり行くものではない。」
そういうと父は、お猪口に再び酒を注ぎ、口に運んだ。
「あいにく。俺は暗殺者には向いてない。」
「ならばすでにお前は死んでいただろう。お前の母のようにな。」
「くっ!」
そう、この織神家では、時折暗殺が発生する。
昔からの仕来りらしく、弱いものはそこで死ぬ。
俺の母は、俺を産んだせいで体が弱っており、抵抗できずに死んだ。
そして、それをやった人物は今俺の目の前にいる。
「真切。お前は今までの刺客をことごとく殺してきた。
しかも、普通ではないやり方で、ならばいまさら表に出る必要がどこにある?」
「知るか。俺は俺のやり方で生きるだけだ。」
俺がそう言ったとき、
「失礼します。お嬢様のお品をお届けに参りました。」
「うむ。」
襖の向こうからそういう声がした。
父はただうなずいただけだったが、
おかしい。いつもなら瀧田が持ってくるか、俺自身が取りに行く。
つまり、
「では。」
そう言って開いた襖のおくにはざっと10人ほどの武装した者たちがいた。
「やれ。これで死ぬような子はいらん。」
父の声に声に輩たちは一斉にこちらに攻撃を始めた。
俺は懐から愛用のアーミーナイフを取り出すと右手で逆手に持ち、腰を落とし疾走した。
一人目の正面で首の左側の脈と気管を切り、
その反動で体を少し回すとそこで手首を返し、
左手で一人目をどかして、その後ろにいる二人目の右脈と気管切り上げた。
次に俺の右横にいる三人目と正面から来る四人目に、
まず、三人目のナイフをアーミーナイフで弾き、心臓へ一突き、
次にそのまま四人目に向かいナイフを振るう。
ナイフの刺さった死体はそのまま四人目の刀によって切り落とされた。
その隙にナイフを引き抜き、四人目のまず右腹を切り、
そのまま横を抜けて、振り返りざまに背中を一閃。
その時落ちてたナイフを拾い、そのまま前に投げる。
そのわずかな隙に攻めようとした五人目の額に刺さる。
四人目の刀を拾うと、それを左手に持ち、
六人目と七人目の間に入るとそのままほぼ同時に、
六人目の首をナイフで、七人目の首を刀で切り、
その場で反転し、刀で八人目の刀を受け、
右手のナイフでその首を落とすと刀を後ろに投げ、九人目に突き刺し、
十人目の前で身を一度屈めてからしたから切り上げた。
「はぁ、はぁ、はぁ。これで満足か?」
返り血で着物も俺も血まみれになりながら父に聞いた。
父は拍手をしながら、
「さすがだな。見事な"花火"だ。それだけの力があるのに何故家を継がない?」
「あんたに付き合うほど物好きじゃないからな。俺は風呂にいかせてもらう。」
俺が風呂場に行くと瀧田はすでに洗濯物と風呂の準備をしていた。
「おつかれさまです。」
「やはりお前も知っていたか。」
瀧田はうなずき、両手を平を上にしてこちらに出した。
俺はいつものようにその場で着物から何から脱ぎ、
瀧田に渡して風呂に入った。
シャワーから出るお湯が体のラインに沿って流れていく。
お湯の当たる感覚がなんとも心地いい。
汗と返り血を落としながら、目の前の鏡に映った自分の体をふと見てみる。
確かにいい体をしていると自分でも思う。
でも、俺はこの体があまり好きではない。
戦闘能力があまり高くない上、
月に一度は激痛に襲われる。
何よりもこの体には子供を授かることができる。
この点で俺はこの体を嫌っていた。
「母の用には逝くまい。」
俺はシャワーを浴びながらそう言った。
風呂から出ると、瀧田はすでにいなくなっていたが、
代わりの服がちゃんと置いてあった。
それを着ると俺は部屋に戻り、早めに床に着いた。
次の日学校へ行くと、話題は昨日の事件で盛り上がっていた。
確かに校内で殺傷事件などあっていいわけが無い。
その場にいた俺はそんな事を思いながらも普段通りの生活をしていた。
メンテ
流時続物 (下) ( No.15 )
日時: 2004/10/13 18:19
名前: kai
参照: http://www.h7.dion.ne.jp/~kairoom/

それから1週間が過ぎた。
まわりもあまり変わった様子も無かったが、
「織神さん。お昼一緒にたべませんか?」
「ええ。別にかまわないけど。」
変わったといえば最近妙に三木崎が付きまとうようになった。
とはいえ俺には関係も無く、別に相手をするわけでもなく、
ただ普通に向こうが話すことに時たまあいづちを打つ程度だった。
「それで、昨日の事件なんですけど、知ってますか?連続殺人事件。」
いつもならそこで軽く聞き流すのだが、今回は違った。
「え?そんなことが起きてるの?初めて知ったわ。」
何を思ったか俺はそのことを詳しく聞いてしまった。
何でも、最近この学校付近で殺人が起きているらしい。
それも素人の反抗ではなく、プロの反抗らしい。
私は少し不安がよぎった。
その日の夕方、私は父に聞いてみた。
「最近このあたりで"仕事"をしましたか?」
父は相変わらず平然と日本酒を飲みながら、
「いやしておらん。きっとどこかの同業者の仕事だろう。」
「そうですか。」
それ以降、俺も問い詰めることは無かった。
しかし、事件はその一週間後におきた。
「今日はとても残念な話がある。
怪我で入院していた山田達が病院で殺されたそうだ。」
先生が入ってくるなりそう言った。
クラスが一斉に静まり、驚いて痙攣までしているものもいた。
「どうやらこのあたりで連続して起きている殺人事件とも関係があるようだ。
みんな気をつけてくれ。」
それから数時間後、
俺と三木崎は保健室にいた。
三木崎が先ほどの事件がよっぽどショックだったのか倒れたためだ。
俺はその付き添いで着ていたのだが、
「なんだか妙ね。」
「どうかしたの織神さん?」
俺がもらした言葉に返事をしてきた。
「ええ。先ほどからぜんぜん生徒や先生の声がしないわ。」
「そういえばそうだね。どうしたんだろう?」
三木崎もようやくおかしく思ったらしく、ベットから降りてドアの方に近寄ろうとした。
その時、俺は長年の奇襲によって覚えた感覚で、
「三木崎!伏せろ!」
とっさに近くのメスの入った缶を取ると、中身の二、三本をドアに向かって投げた。
「え?わっ!」
飛んでくるメスに慌ててしゃがんだ三木崎の上をメスが通過する。
ドアが開き、
ザクッ。
音と共に一人の男が倒れた。
「一体何!?」
「気をつけろ。どうやら父が暗殺部隊を派遣したらしい。」
「暗殺!?」
とりあえずメスを三木崎に渡し、俺は今さっきメスの刺さった死体を見た。
戦闘服を見ると中から家の家紋の印のついた薬いれが出てきた。
これではっきりしたな。
俺は三木崎をつれて上の階にあがった。
もちろんナイフを出した状態で。
「いいか。俺から離れるなよ。」
「うん。急に男みたいな口調になったね。」
「これが本来の俺だ。くるぞ。その辺に隠れてろ。」
俺がそういうと三木崎は壁の隙間に隠れた。
数秒後、3人ほど戦闘服を着た者たちが襲ってきた。
まず、一人目が持っている銃を俺は走りこんで手首ごと切り落とし、
落ちた手付きの銃を左手で受け取り手首から先をなくしたそれを蹴り飛ばした。
すぐに銃から手を剥ぎ取り、前に走った。
飛ばされたそれを無視して後ろの二人はマシンガンを連射してきた。
「ちっ!」
こっちは制服で何の防御にもならないただの服である。
下手をすれば邪魔なくらいである。
死体を貫通して飛んでくる弾を紙一重で避けながら、一人の首を切り落とした。
そのままその死体を盾に、物陰まで移動した。
「くそ。どうもこの服は戦闘に向かない。このヒラヒラが邪魔だ。」
俺はそういうとスカートを半分以上ナイフで切り取った。
そして、縦に切れ目をいれ、走りやすくした。
「三木崎が見つかる前に!」
俺はすぐに物陰から飛び出した。
マシンガンを撃とうと、構えた相手にナイフを投げた。
ナイフは見事に銃にあたり、銃口がそれた。
その隙に相手に飛び掛り、俺は相手の頭に零距離で銃の弾丸をすべてぶち込んだ。
「三木崎。もう済んだ。出てきていいぞ。」
「う、うん。うわ。」
三木崎を呼ぶと三木崎は顔面蒼白のまま俺を見て少し後ずさりをした。
まったく失礼した奴だ。
「ちょっとこれを頼む。」
俺はナイフを渡すとすぐに制服を脱いだ。
「え?あ!ちょっと織神さん!」
「どうした?」
「人前で何やってるの!」
俺が下着姿になったのをみて三木崎は慌ててる。
まぁ〜俺はなれてしまってるからなんと思わない。
そのまま、先ほど零距離射撃した奴から戦闘服を剥ぎ取りると、それを着た。
「ナイフを、怖いかも知れないが、もう少し我慢してくれ。」
「う、うん。」
そう言って俺と三木崎は1−Aの教室まで来た。
途中5人ほど出会ったが、全員首を一閃で切り倒した。
クラスに着くと、そこは無残に化していた。
クラスメイトの残骸や血があちらこちらに飛んでいる。
「すまない。巻き込んでしまって。」
「うう。助けて、お願い殺さないで。」
ここにきてついに精神的に疲れたのか、
三木崎はそう言って教室の片隅でうずくまって同じことを繰り返している。
程なくして警察と自衛隊と特殊機動隊が来たようだ。
はじめは説得するつもりだったようだが、
「消えろ!」
説得のために入った最初の部隊が殺されて、強行突破もあきらめたようだ。
「君は完全に包囲されている。速やかに出てきなさい。」
外から警察の声が拡声器伝いに聞こえてくる。
俺の隣には今泣きながら小さく震えて座るクラスメイトの姿がある。
「さて、どうするかな?」
俺がそう呟くと、
「助けて。お願い助けて。」
小さな声でそいつは言ってきた。
俺の手には血に塗られたナイフがある。
そして俺の足元には先ほどまで人だった無数の肉片と紅い海が広がっている。
そしてこれが今の俺の状況だ。
ふと、窓から外を見ると瀧田の姿が見えた。
どうやら今回の任務には出てないようだ。
しかし、肝心の父の姿がない。
「あの人なら見に着そうだが。」
俺がそう呟くと、
「ああ。見に来るだけではつまらなくてな。
ここまできたわけだ。おかげで警官隊を10人も消してしまったぞ。」
声の方を見ると、
きっと前に瀧田が言っていた例の物つまり刀を持った父の姿があった。
「うわ〜!こ、殺さないで!」
「うるさいなそれ。消すか。」
「やめろ!三木崎窓から飛べ!下に瀧田がいる。きっと受け止めてくれる。」
「で、でも〜」
「いけ!死にたくなければな!」
そう、早くしないと父が動く、
俺はナイフを構え、三木崎を庇うように立った。
「落ちたものだな真切。それでもしんを断ち切るものか?」
そう言って父は動いた。
はやい!
いつもなら父の動きはよめない。
しかし、今はわかった。
目標が決まっているからだ。
三木崎を狙ってる!
俺は三木崎を半ば強制的に左手で外に落とすと、
すぐに構えた。
しかし、時遅く、俺の右腕は宙に舞った。
「つぅ!」
どしゃ。カラン。
肉が落ちる音に続いて金属が跳ねる音がした。
俺は横に走り、ナイフを左手で回収した。
父が走りだすとすぐに横に振ったが、
ナイフは空を切るばかりであった。
今度は右腹を切られた程度で避けられた。
「その程度か?お前の母の方が殺りがいがあったぞ。」
「う、っるさい。・・・お前は殺す!」
父は笑みを見せると無言でこちらに疾走した。
場所はわかる、しかし、姿が見えない。
俺はその場は後ろに飛び何とか回避をした。
「くそ。」
その影響で右腕のあったところから血が噴出し、目にはいった。
目がみえず、余計に不利な状況で、これ以上続いたら俺が持たない。
俺はとりあえず自然に培われて来た本能に頼ることにした。
「死ね。我が娘よ」
「!!」
俺は声を頼りにナイフを突き出した。
「な、に!」
その時父の言葉がにごった。
何とかあけた左目で見た状況はありえない状況だった。
父の切りつけた刀を砕き、俺のナイフが父の心臓を刺していた。
「お前が死ね!」
俺はそのまま心臓をえぐりだすようにナイフを横に引いた。
その後父の声はしなくなった。
俺も体力の限界だろうか、視界がかすみその場に倒れた。
俺が気がついたのはそれから2週間後だった。
はじめ起きたき見慣れる天井だったため死んだのかと思った。
確かに右腕は失った。
しかし、それ以外は奇跡的に助かったのだと三木崎が言った。
彼も瀧田が落下を受け止め、骨折ですんだらしい。
「しかし、普通一番最初に言うことがそれか?」
「え?だって織神さんがあまりに変なこというから。」
そう、こいつは俺が目を覚まして、
「俺は死んだのか?」
と呟いたとき、
「死んでたら俺がここにいるわけないでしょ!」
そう言って人の顔を覗きこんできたのだ。
それまで視界にすら入ってなかったのに。
「なにはともあれ、瀧田さんだっけ?
あの人がうまく事実隠蔽してくれたから織神さんは無罪だよ。」
そうか、瀧田には世話になりっぱなしだ。
「そういえば、ナイフは?俺のナイフしらないか?」
「ああ。あのナイフならここにあるよ。
お母さんの形見なんだってね。」
まったく。瀧田も余計な事を言ってくれる。
「それより織神さん。」
「なんだ?」
「もう少し女の子らしくしたら?かわいいんだからさ。」
ああ。こいつまで今は無き父みたいなことを。
まぁ〜いいか。
「そうだな。そのうちな。」
そう言って俺は窓の外を見た。
季節はそろそろ春も終わりである。

FIN
メンテ
Re: kai NOVEL集 ( No.16 )
日時: 2004/10/12 23:42
名前: kai  <motoyuki@m9.dion.ne.jp>
参照: http://www.h7.dion.ne.jp/~kairoom/

え〜っと、久々に書いて見ました。
あいかわらず誤字脱字、表現がおかしかったらすみません。一応見直したんですが、間違ってる可能性がないとはいいきれないので、
今回のはちょっとした時代の流れ風なものと
過去のものを混ぜて見ました。
舞台は学校です。
最近問題が多い学校と
家庭環境をあわせてみました。
良かったら感想とかお聞かせください。
メンテ
LOST ANGEL ( No.17 )
日時: 2004/12/22 23:43
名前: kai
参照: http://www.h7.dion.ne.jp/~kairoom/

俺は走った。
息が上がる、鼓動が早くなる。
しかし、気にしている余裕はない。
俺はひたすら走った。前へ前へと、ただどこまでも続くこの道を走った。
「だめだ。もう・・・・限界だ。」
俺の肉体は、完全に動きを止め、そのまま地面に転がった。
「はぁ、はぁ。くそ!このままじゃやられる。」
息を切らしながら、悪態をつくと、再び走り出そうとした。
しかし、立ちあがろうとして力を入れた足には激痛しかなかった。
ズシャ。
ぬめりのある液体が噴出す音がして、俺の足元に紅い水溜りができた。
「あああぁぁぁぁぁぁ。」
薄れるていく意識の中、自分が叫んでいると思われる声を聞きながら俺は意識をうしなった。
最後に見たのは、不敵な笑みをした電動チェーンソーを持った女だった。
次に目をあけたのは、それから3週間もあとのことだった。
詳しくはわからないが、どうやら俺は助かったらしい。
駆けつけた警察や特殊部隊500人を代償に。
「っ!」
体を起こすと、下半身から痛みがきた。
俺は今、手術台のようなところにいる。
先ほど、目を覚ました時、あらかたのことを聞いた。
おかげで大体の状況判断はしていたが、
「ははは、マジでね〜よ俺の脚。」
実際に目で見て口にだして見ると、絶望感が襲ってきた。
「あら?起きたの?」
部屋に先ほど俺に状況を説明した白衣を着た女性が入ってきた。
「あのよ。この足何とかならないのか?」
「一応できるけど、その前にこちらも聞きたいことがあるの。」
そういうと女性は俺の乗っている手術台にもたれながら、手に持っていたカップの一つを俺にわたした。
「それで?貴方は何故あんなところで、しかも両足切断しないといけないくらいの怪我を負って倒れてたの?」
そう言って女性は俺の脚があった場所に手を着いた。
「ここにあったはずの脚は綺麗に切断されてたわ。しかも、殺された人は皆、同じ用に切り取られてたそうよ。
もっとも、向こうは首だったらしいけど、チェーンソーでこれほどのことができるなんて一体何者?」
そう言って、一度うつむくと再び俺の方を見てきた。
俺はカップの中身を一口飲んでから、
「あれは人じゃね〜。あれは化け物だ。
人の手によって創られた殺すことでしか自分の存在価値を見出せない悲しい生き物だ。」
そういうともう一度カップに口をつけた。
「!?」
話を聞いた女性は驚いたようだ。
両手で口元を抑えて目を大きく見開いていた。
「そ、それってどういうこと?」
まだ理解できていないのか、女性は少し声を上げて聞いてきた。
俺はどう答えればいいか考えながら追われていた時のことを思い出した。
俺は、そのとある研究施設で生まれた。
製造NO.0002。それが俺だ。
0001と0000は失敗したらしく、俺の隣の水槽で体がぐちゃぐちゃになって浮いたいた。
「おお!これはすごい。」
「0002と0003が成功。あとの4〜6は0と同じ状態です。」
俺の目の前にいる白衣を着た爺がそう言ってこちらに近づいてきた。
となりでレポートを報告している若い研究員も爺についてこちらにきた。
そこで、俺と俺の妹といわれた0003は訓練を受けた。
主に実践での動き方だ。
月一のテストで俺と妹はたくさんのモルモットとなる実験用の人を殺した。
そして、俺たちはそれぞれ一番使いやすい武器を選べといわれた。
妹は電動チェーンソーを手に取ると不適な笑みを浮かばせて起動させた。
俺はサバイバルナイフとオイル式の大型チェーンソーを手に取った。
そして、最後の課題をこなした。
最後の課題、それはある国を崩壊させること。
俺等は、楽に任務をこなした。
そして、その国に住む人を一人残らず殺した。
研究施設に戻ると、俺は武器を定位置に置き、着替えようとした。
しかし、妹はいつもと違った。いつもならすぐに脱ぐ血まみれの服から丁寧に手で返り血をすくうと、
それを口に運んでいた。
「血が気に入ったのか?」
俺が聞くと、妹は反応しない。ただ、血を愛しそうになめていた。
俺はそのまま無視をして、着替えを終えて部屋に戻ろうとしたときだ。
突然の殺気を感じ、振り向きざまに近くにあったサバイバルナイフを掴んだ。
すると、先ほどまで血をなめていた妹は、電動チェーンソーを構えてこちらにつっ込んできた。
俺はどうにかナイフをうまく使い、直撃を避けた。
しかし、一撃を受けただけでナイフは完全に使い物にはならなかった。
俺はナイフを捨てると、オイル式の大型チェーンソーを手に、応戦した。
キン。ガン。
金属同士がぶつかり、火花を散らす。
そのうち妹は突然部屋を出た。
おれは あとを追って部屋を出たところで無残なものをみた。
研究員の一人がバラバラに解体されていた。
先に進めば進むほど、死体の量は増えていた。
俺は先回りをして、爺の研究員のもとへと向かった。
「おい、爺!お前0003に何をした?」
俺は部屋に入ると爺を捕まえて聞いた。
「どうしたのだね0002?君の妹はゲームを楽しんでいるのに、君は行かないのかね?」
「何だと?」
そう言って笑う爺の後ろを見て俺ははっとした。
後ろにあった巨大なスクリーンには妹である0003が人を殺して、その血を啜っている姿映っている。
「てめぇ〜!」
「ふん。止めたければ止めればいい。しかし、彼女はこれを楽しんでいるよ。
何せ飲まなければ死ぬのは彼女だからね。薬をもらせてもらったよ。さぁ〜君も行くといい。
そして、止めてみたまえ。」
そういうと、爺は自分の腹に横にあった注射器をぶっ刺した。
そのとたん、口から泡を吹き床に倒れた。
俺は妹を止めに走った。そして、妹の前に立つとチェーンソーを使って交戦した。
さすがに戦闘データは互角なだけあって、なかなか決着はつかなかった。
しかし、俺のチェーンソーは突如動きを止めた。
「ちっ!オイル切れか!?」
そう言って悪態ついているところに妹はつっ込んできた。
向こうのチェーンソーはまだ動いている。
とっさに動かないチェーンソーを盾にしたが、それはあっさりと切断された。
俺は結局手段が思いつかず、ひたすら逃げ出した。
そして、足を失った。
「チェーンソーを用意してくれ。あと、足も直してくれ。」
俺はそういった。
「ちょっとまって!それじゃ説明になってないわ!」
「彼女は俺の妹だ。俺が止める。」
「妹って、まさか貴方も!?」
俺はそういうと体のチェックをした。
どうにか上半身は使える。
しかし、薬でも打たれたのか、うまく腕の筋肉が働いてくれない。
「とにかく、足を直してくれ。」
俺がそういうと、女性は仕方なく足になにやら取り付けを始めた。
それはギブスの最新版だった。
電子回線を神経につなぎ、足のように動かせるようにしたものだ。
俺はそれが着くと手術台からとおりた。
はじめはふらついたが、どうにか動ける。
「いわれたものを持ってきたよ。」
そう言って男が、大型のチェーンソーを持ってきた。
どうやら電動式でもオイル式でもないらしい。
俺はそれを持ってみた。
まだ重く感じる。
うまく振り回すことができそうにないので一度チェーンソーを手術台に置くと、
「女。そこの手術器具かせ。」
そう言って、俺は手術台の近くにある金属の筒や、パイプをチェーンソーにつけると
今度は先ほどとってもらった手術器具を使って右腕に穴を開けた。
「ぐぁ。っ!」
「ちょ、ちょっと何やってるの!?」
見ていた女性は慌ててこちらに近寄ろうとする。
俺はそれを人にらみで抑えた。うまく骨と骨との間に穴が開くと、
今度はパイプをその穴に通して、誓うにあるボルトやネジを使って腕に固定した。
その上にチェーンソーと連結したカバーをかぶせ、再びボルトで固定した。
試しに振ってみると、重みに腕がちぎれそうだった。
だが、どうにか振るうことはできそうであった。
俺はそのまま出て行こうと外に向かうと、
「まちなさい。どこに行くの?」
「妹を止めに行く。そろそろ血を欲しがる時間だ。」
それだけいうと、俺は部屋をとびだした。
どうやらこのチェーンソーは元々は電動チェーンソーだったようだ。
そこで俺はあふれてくる血を利用してモーターに連結させた水車のようなパーツを回して電力を作ることにした。
町に飛び出すと、はるかかなたから悲鳴が聞こえた。
どうやら妹は動き出しているらしい。
俺はチェーンソーを動かすと、逃げる人々と反対に人並みを潜って向かった。
予想道理、不適な笑みを浮かべた妹は大量殺人をたのしんでいた。
「いいかげんにしろ!」
俺はそう叫ぶと、一気に間合いを詰めて切りかかった。
しかし、やはり同じ訓練を受けているだけあって、向こうの方が数段上の動きをした。
「ちっ!」
「この程度?」
妹はそういうと、今度はこちらに切りかかってきた。
俺は紙一重で避け、妹の腹にチェーンソーをぶちこんだ。
「ぐっ。」
グチャ。バキ。
息を漏らし、妹は少し後退した。
腹の半部をえぐることに成功した俺は自分の腕をみた。
重みにたえらえず、少しずつ皮膚が裂けてきている。
どうやら骨の一部が割れたらしい。
「ぐあぁぁぁ〜!」
もはや言葉にすらなっていない声を出しながら半分えぐれた腹から大量の血を流しながら、
こちらにつっ込んできた。
「おら!」
俺は半身そらして振りかぶり、一気にチェーンソーを振り回した。
遠心力で俺の腕がちぎれた。
それのおかげか、妹が予想していないコースにチェーンソーが飛び、
見事に首に刺さっている。
だが、負傷はこちらも同じだった。
ちぎれた反動で身動きできない俺は物の見事に胸を妹のチェーンソーで貫かれた。
しかし、俺はそのまま、もがこうとしている妹を左手でだきよせ。
「俺たちは生きてはいけないんだよ。また、違う人生があるなら、その時は仲良くやろうな?俺もお前も。」
そういうと俺は手術器具から奪っておいたメスを取り出して、妹首を切り裂いた。
無言のまま、妹は倒れた。
そして、俺もまた、心臓の近くをぶち抜かれたため、脈もとまり、地面に倒れた。
その事件を、政府は隠蔽した。
そして、米軍基地。
「プロジェクト試作0002と0003は共倒れだったようです。」
「ふむ、次のプロジェクトへうつれ。」
そう会話しているのは大統領と、その部下だった。
そして、目の前の水槽の中ではまた新しい肉片が生まれようとしていた。
メンテ
Re: kai NOVEL集 ( No.18 )
日時: 2004/12/22 23:44
名前: kai
参照: http://www.h7.dion.ne.jp/~kairoom/

え〜っとものすごく久しぶりにかかせてもらいました。
なんとなく、かきたいな〜っという気持ちになってかいたので、ちょっと短い話ですが、良ければ読んで欲しいとおもいます。
もし、よろしければ感想等いただけると幸いです。
メンテ

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